今年の1月13日は成人の日。華やかな模様の振袖を身にまとい、髪を綺麗に結い上げた新成人のお嬢様達を街角で見かけると、「綺麗だな…」とやっぱり見とれてしまいますね。3年程ハワイで育ち、13歳になったばかりの我が娘も「私は青い着物がいいな」と早くも自分の番を夢見ています。時代は変わっても、成人の日に振袖を着るのは、やはり女子の憧れで、大切にしたい日本文化の一つに感じます。
新大久保でお買い物
そんな今年の成人の日は、日本では3連休の最終日。1月生まれの娘に誕生日のお出かけをせがまれ、新宿・新大久保に出向きました。この街は言わずと知れた「コリアン・タウン」。ハワイにも、韓国系の店が集まる一画がありますが、JR新大久保駅は改札を出ると、目の前の大久保通りの両脇に韓国コスメやK-POPのアイドルグッズ、韓国料理店などがズラリと軒を連ね、まさに小さな韓国。中でも娘は年末の紅白歌合戦にも出場した日本や韓国、台湾の多国籍からなる女性アイドルグループ「TWICE(トゥワイス)」のキーホルダーやポスターなどがお目当てで、何軒ものお店の商品を見比べて真剣に選んでいました。
大久保通りの雑踏。道が狭く休日ともなると多くの人で身動きをとるのも大変なほど混雑します |
韓国コスメも激安
私はというと、アラフォー女性の味方の「MEDIHEAL(メディヒール)」のフェイスパックが激安なのに気づき興奮。最近は近所の薬局でも売られるようになった韓国の皮膚科医が開発したという人気コスメですが、新大久保では通常より100円程度安く1枚250円で売られていました。買い物に疲れると、日本よりも内装やメニューがファンシーな韓国風のカフェに立ち寄り、一休み。新大久保は店員さんも外国人が多く、プチ韓国旅行の気分を味わいました。
日本でも人気の韓国コスメ。頼れる「MEDIHEAL」も新大久保では種類も豊富で、お安く買えました |
変わりゆく成人式
祝日の楽しい1日でしたが、興味深いのは、同日に開かれた新大久保もある新宿区の成人式で、新成人4266人中、半数近い1932人が外国人というニュースです。区内には、大学や日本語学校に通う留学生が多いそうで、振袖以外にも、様々な民族衣装やドレスを着た出席者の映像が流れていました。さらに新宿区の隣の豊島区も新成人3122人のうち、約40パーセントが外国籍。豊島区の新成人のうち外国籍の割合はここ20年で約10倍となり、今年はボランティアによる無料の振袖着付けサービスが実施されていました。文化の違いから式への参加が少ない外国出身の新成人に興味を持ってもらおうと始まり、「日本に少し溶け込めたよう」と好評だったようです。
成人は18歳に!
あと2年後、2022年の4月には民法の改正で、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることが決まっている日本。今のところ、成人年齢が変わっても、成人式は20歳で実施する自治体が多いようですが、グローバル化を迎え身近で様々なことが移ろい、変化しています。娘も、18歳で成人を迎える新世代。街角の風景から、大きな時代の変化が近づいているのを感じた1日でした。
竹下聖(たけしたひじり)
東京生まれ。大学卒業後、東京の某新聞社でスポーツ記者、広告営業として15年間勤務後、2012年〜2014年末まで約3年間ハワイに滞在。帰国後は2016年より、大手町のマスコミ系企業に勤務。趣味はヨガと銭湯巡り。夫と中学生の娘、トイプードルと都内在住。
(日刊サン 2020.1.25)