学校閉鎖になったいまだからこそすべき、こどもたちの毎日の過ごし方
日本語キリスト教会の牧師であり、ハノナカの社長も務めている中林義朗さん。自身の8人のお子さまたち全員を、学校には行かせず、ホームスクーリングで自宅で勉強を教え、育てている。 現在の学級閉鎖で子どもたちが自宅待機にになっている状況について、アドバイスをいただいた。
ホームスクールにした理由を教えてください。世の多くの方が子どもを学校に通わせていますが、中林さんはどのようなお考えから8人すべてのお子さまをホームスクールでお育てになったのでしょうか?
「私達夫婦がホームスクーリングを始めた理由。それは、ただ一つです。人間はそれぞれに神様に与えられたタレントがあり、それを見極め、磨いてあげることです。他の人と比べるのではなく。自分は自分らしく生きることが結果的に、人の為、世の為、神の為になることなのです。
ホームスクーリングを実施したことで気づいたことは、子ども一人一人のラブタンクを満たすことが出来たことでしょうか。多くの非行はこのラブタンクが空であることによって始まると言われています。『どうせ誰も私を愛してくれていない!』と思い苦しみ、そして非行、異性/同性との不純な関係、ドラッグ、その他へと逃げて行くのです。
いま、学級閉鎖となり、家にいる子どもたちへ、親はどう接すればよいでしょうか。たとえば、「毎日の過ごし方」。こんなふうに過ごすとよいというアドバイスをいただけますでしょうか。
親の心の在り方が大切です。いやいやスケジュールに沿って科目をこなしていくような教育では、子どもたちの心を掴むことは難しいです。子供たちが空気の様に24/7で常に一緒に居る。心からその存在を喜んでともに学んでいく。
我が家では8人の子どもすべてが役割が与えられています。 昼食担当(16才女子)、夕食担当(18才女子)、デーブルセット(9才女子)、後かたづけ(14才男子)、皿洗い(12才男子)、洗濯も自分で行います。
26才の長男は結婚し、夫婦でファミリービジネスで働く。2歳男児。現在二人目を妊娠中です。
22才長女はファミリービジネスでインターネット担当。20才二女はファミリービジネスで営業担当しています。
中林さんが参考にされた問題集、参考書などがあればお教えいただけますでしょうか。
聖書を家族で読むことをお勧めいたします。毎朝、家族で一緒に聖書を読み、それぞれが感想をシェアします。聖書からの教育に役立つ例話をご紹介いたします。
*新約聖書エペソ書6章 『子どもたちよ。両親に従いなさい。そうしたら地上長生きします。』
*旧約聖書 箴言(しんげん)16:18 『高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ。』
*旧約聖書 箴言(しんげん)14:29-30 『怒りをおそくする者は英知を増し、気の短い者は愚かさを増す。穏やかな心は、からだのいのち。激しい思いは骨をむしばむ。』
いま読んでおくべき本。できれば、おすすめをお教えいただけますでしょうか。
好きな本をたくさん読ませてあげましょう。読まなくてはいけないからではなくて。何が読みたいか。興味のある本を通してタレントを見つけ、磨き、伸ばしてあげることです。いまは閉鎖されているので難しいですが、時期が来たら図書館やBook Storeへ行き、自由に幅広い分野で本を見せてあげる。何に興味を示すか見てあげるとよいと思います。
新約聖書 エペソ2:10 私たちは神の作品であって、良い行いをするために造られたのです。 神は、私たちが良い行いに歩むように、その良い行いをもあらかじめ備えてくださったのです。
メッセージ
考えかた一つで、子供が家にいることが苦しみとなり、また考え方一つで、喜びともなるのです。
先日ニュースで、テキサスのある家庭の5人の子供たちがエマージェンシーに運び込まれ一人が死亡したようです。
大人による暴行が原因だそうです。 今週だけで5件の同じようなケースがあったそうです。
通常は月に8件程のケースがあるようです。
どのケースも子供は6才以下だそうです。
大人の心の問題です。
子どもの存在を喜んで下さい。
いま私が費やしている時間は、一人一人の子供に投資しているのです。
将来必ず報われる時が参ります。子供にお世話になる日が来た時、後悔しないように、自分も傷つけられて育って来たから、どの様に愛した良いか分からないという方もいらっしゃいます。
子どもたちが同じ思いをしないよう、私達には断ち切ることが出来るのです。
勇気をもって、考え方を変えて、神様に授かった子供を愛し、楽しい時間を過ごしてください。
日刊サンに掲載した、 中林さんのインタビューは こちらからお読みいただけます
(プロフィール) 中林義朗さん 1963年静岡生まれ。10歳で母が他界、横浜の伯母の家に預けられる。関東学院六浦高校卒業後、LAへ留学。 日系商社に入社し、1988年にハワイ支店長に就任。その後香港へ転勤、30歳で中国支社長に就任。 1998年にハワイへ帰国し、2001年から神学校での牧師志願コースをはじめ、レストランで働きながら勉強を続け、2010年47歳で日本キリスト教会のビジネス牧師に就任。 2011年にハノ・ナカInc設立。ショールームを開設。 |
(日刊サン 2020.4.10)