落語の台本
すでに英語に訳されたものをお借りしてやっています。もちろんキャラクターによって、スラングを 使ったり、子供には子供向けの英語、高校生にはティーネージャーにウケる英語をいれたりなど調整もしています。 この間、初めて「頭山」を自分で訳してやってみました。とてもうまくいったの で、これからはもっと翻訳していこうと思っています。
落語の魅力
観客の目を見て話が できること。そして、やっぱりオチが決まるとすごく気持ちがいいですね。もちろん台詞が飛んじゃう時もあるんですけど、話しの内容を知り尽くしているのでアドリブがきくんです。そこまで徹 底して稽古しています。また、たまに観 客が集中していなくてガヤガヤする事 があるんですけど、私はそういう時の方が反対にのめり込むんですよ。頑 張って皆の気を引こうとのめり込んで いくので、結果的に最後は皆見入ってくれます。観客がのってくれると、私も のれます。反対に観客がシャイな時は、 最初のマクラで盛り上げて、観客の心を引き出すようにすると、その後がうまくいきます。だから、 客層によって話しのネタを変える。こういう時、日本人の “空気を読む”って役立ちますね。
私は、小さい頃から、一人芸して家族を笑わせていました。その性格が、ぴっ たり落語にはまった感じです。でも、子供の頃は全く落語なんて知らなくて、 ある時、私の高校にプロの落語家さんが来たことがあって、それが最初に見た落語でした。すごく面白かったから、 台詞を全部覚えて、家に帰ってお兄ちゃんに再現したことがありました。それがまさかハワイに来て、私が英語で落語をやるようになるなんて思いませんでしたけどね(笑)。
落語が、人種や年齢に関係なく受け入れられているのは、やはりコメディー だからだと思います。元の古典落語が すごく良くできていて、だから300年も続いているのだと思います。英語も、日本人独特のニュアンスや言葉遊びもうまく訳されているので、だからウケる。翻訳された方が本当にすごい!