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デジタル版・新聞

インタビュー

アナウンサー 大下治心さん

もしも大下さんが政治家だったら? 大下さんが考えるハワイ自治

まずは市と州で協議したい。何が重複して何が省けるのか。日本の事業仕分けと同じです。州は国に対してのこと、地方自治は自分たちのことと、きちんと役割を区分けする。州は2・ 3割、地方自治が7·8割を占めないと、皆さん納得しないと思うんです ょ。

 

例えば教育制度を例にとると、ハワイは中央集権つまり学校は州立で運営されています。一方、残りの49州は皆地方自治なんです。カルフォルニ アならオレンジ・カウンテイの中に教育局がある。そのカウンテイの中の税収の下に、教育制度を施行しているんです。

 

しかし、ハワイの場合はそれをやると行き届かないところが出てきてしまう恐れがある。ホノルルはいいけれど、ラナイやマウイはどうなるかと心配して、州の管轄になっているんです。そういうところはそのまま州に残せばいいんですよ。 ホ ノルルのようにできるところだけやれば ぃぃ。そういう風に仕分けして、とにかく州を薄くするべきだと思います。

 

議会は一院制でいいと思うんですよ、76人もいらない、 15人から25人でいいと思う。51人もいる下院に意味があると思いますか。2年に1度は選挙だから選挙ばかりやらなくちゃならないし。そこを変えで必要な行政機関を作り直して欲しい。そうしないといつまで経 っても同じ、前に進めませんよ。

 

もっと自分たちの身近なところにやることがあるのではないかと、政財界の方々がち よっと気がついてくれればいいと思います。 マストランジットは、ここまで来たならい っそリニアモーターカーのように夢のあるものを導入したらどうでしょうか。それに乗りにくる人もいるのでは?

 

下水道は、当事者が事実を公開していない。お願いしても見せてくれませんが、半分以上生下水を放流しているのが実情です。連邦政府は1984年にピュアウォーター・アクトを稼動し、第一処理から第三処理まで処理方法が規定されました。第三処理までやると、農地でも利用できる水質になります。

 

そこまでする義務はありませんが、第二処理まではしなければいけないことにな っています。 才アフは第三処理までの設備を設置したのに、稼動していないんです。設置してた った6ヶ月で動かなくなってしまった。以来20年動いていません。

 

サンドアイランドの 下水処理は1日7600万ガロン処理できるはずなんです。これは日本に比べるとものすごく規模の大きい処理場です。ホノウィリウィリは3800万ガロン処理できるけれど、これも稼動していない。この2大下水処理場を直すと、10億ドル以上かかります。

 

これを作ったのは、前々市長のジェレミー・ハリス氏ですが、その問題が今もついてきているんですよ。ハワイが流した下水が上に上がつてくるのは東南アジアの島々だそうです。 ゴミ処理問題は、ゴミを処理している会社とゴミを焼却している会社の利権問題で前に進まない。

 

日本で1トンのゴミを処理するのに3万円かかると言われていますが、ハワイは60ドルと言われています。60ドルで処理し切れなかった分は、そのまま埋立地に捨てているんです。ものすごいゴミの量ですよ。そのうち埋立地がいっぱいになったらどうなると思いますか?水が汚染されるかもしれません。世界一美味しいハワイの水はどうなると思います?そういう管理をきちんとしなければいけない。

 

現在ポンプで汲み上げている場所が90 ヶ所くらいあるそうですが、すでに3ヶ所で汚染が見つかっています。でも何も対処はしていません。 ハワイは孤島ですから、メインランドと同じルールは無理と言って逆らってきた。どの段階でハワイ政府は「ハワイは良くなった」と言えるのでしょうかね。 国と州と地方自治、これをどこで線を引<か。それがはっきりすれば、必要な部分を埋めて行くのは簡単だと思います。

 

 


大下治心(おおしたはるみ)

1940年広島県呉市生まれ。中学卒業後55年に呼寄せ留学 としてハワイヘ。マッキンレ一高校卒業、ハワイ大学中退。 KOHO·KZOO放送と日本語メディアを歩み、数々の功績を 残す。2008年1月、3度目のストロークを起こしたが、同メデ ィアに最後のオットメとして頑張っている。 ハワイの時事問題について、ご意見・ご質問をお寄せ下さい。
(大下治心宛)

[email protected]
Fax:808-944-8484


 

 

 

(日刊サン 2011.02.25)

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