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デジタル版・新聞

インタビュー

【インタビュー 輝く人】お笑いコンビ サンドウィッチマン / 伊達みきお さん 富澤たけし さん

何が起きるかわからない世の中なんだと 思うようになった

伊達みきお公式ブログより 

2011年3月18日 被害の酷い岩手県、宮城県、福島県、茨城県の海沿いの地域の方々。 自衛隊や日本中からの支援団の皆様の不眠不休の活動により、被災地までの陸路が整いつつあります。救援物質も沢山集まってきています! 今に、日本中からの心のこもった救援物質が手元に行き渡るでしょう。 もう少しだけ待ってて下さい! 茨城県で被災され避難している方!報道なんかされなくても情報は届いています。『見捨てられた』とか寂しいこと言わないで!きっと、みんな一生懸命やってくれているから。。 自然災害で被災した人間を助けるのも、また人間なんです。

 

富澤たけし公式ブログより 

2011年3月18日 東日本にガソリンがない理由は東日本にガソリンを供給する3つの製油所がすべて停止しているからで、点検作業が終われば工場を動かせて、来週には出回るようです。 そして被災地で、コンビニやスーパーへ物を届けようとしてるトラックが、道が混んでて立ち往生してガソリンが少なくなって届けるのがスムーズにできていないそうです。 そういうトラックを見かけたら優先して道をゆずってあげて下さい。 今夜は僕らがラジオのオールナイトニッポンのパーソナリティーをやることになりました。 『この震災の中であなたが今、感じていること&思っていること』 そして『みんなで歌える曲、元気の出る曲』のリクエストを受け付けています。 できる限りの皆さんの思いを発信できたらいいと思います。 大自然の猛威の前に俺たち人間は勝つことができない敗者かもしれない。 でも、俺たちが力を合わせればいくらでも復活できるんだというとこを見せなきゃいけない。 人間は負けねーかんなっ! 敗者復活だ!!

 

2人は震災後、毎日ブログを通して東北への支援状況を伝え、情報を載せ、被災地にエールを送り続けた。

一方で、彼らはお笑いコンビ。仕事は笑いをとること。東北への支援活動と全国へ向けてのコントを同時に行う日々が続いた。


 

伊達さん

震災後にコントをすることに対しては、僕らの仕事であって、やらなくてはならないことだと思っていました。ただ東北でネタをやるということに関してはそれから1年くらい時間がかかりました。

 

富澤さん

「東北でコントをやってあげて」という声はありましたが、やはり行方不明になっている方がまだたくさんいましたし、東北に行くとまだそういう状況ではない、もうちょっと時間がかかると感じていましたから、それは控えていました。

 

伊達さん

大切なのは「僕らは元気ですよ」ということを伝えることだと感じました。被災地の人たちに「サンドウィッチマンをテレビで見ると元気がでるんだよ!」と言われたりするので、僕らが下を向いていたらいけないな、ちゃんとやろうと思っていました。

 

富澤さん

支援活動をするとそういうイメージがついてしまって、お客さんが笑えないのではないかなどと考えたりもしましたが、仕事だと切り替えてやりました。イメージを覆すくらい、よりバカなことをしようとか、よりおもしろくならないとダメだなとか思うようになりました。

 

伊達さん

仕事に対する気持ちはそれほど変わりませんでしたが、命に対して、というか人生観が変わりました。何が起きるかわからない世の中なんだなと。そのときにどこにいるかがすべてなんだという気持ちが今でもすごくあります。震災以来「この人と会うのはきょうで最後なのかな」などと思うことが多くなりましたね。マイナスの考えかもしれませんが、やはり一度に2万人が亡くなるような現場を目の前で見るとそう思います。全員が悔いを残して亡くなっていますから、悔いを残さないように生きないといけないなと感じています。なんでもやってみよう思うようになりましたね。

 

富澤さん

生きるということ、家族、お笑い、いろいろなことを突き付けられて考えさせられました。身内や知り合いが亡くなったり、行方不明のままという状態で、前なんてなかなか向けない。何も悪くないのに家に帰れない人たちがいて、ゴールの見えないマラソンを走らされている人がたくさんいます。そんな中で、僕らはサンドウィッチマンとしての伝え方を考え、それをこれからも貫くだけだと思っていました。

 

 

1000年に1度と言われる震災を 後世に伝えていくのが義務だと思う

地元宮城県をこよなく愛し、全国的に人気を呼んだあとも仙台のテレビやラジオでレギュラー番組を続ける2人。松島、気仙沼などの観光大使などにも任命され、東北にたくさんの人を呼ぶ活動に勤しんでいる。


 

伊達さん

仙台は海も近いし、山も近い。東北地方でもそれほど雪は降らないですし、過ごしやすいところです。富澤の家もそうですが、全国を転勤している人が仙台に来ると気に入って家を買うことも多いんですよ。そのくらい魅力のある街だと思います。

 

富澤さん

東北のニューヨークです!東北の中では都会ですし、美味しいものもいっぱいあります。震災があってからは以前より県内を回るようになりましたが、改めて「宮城ってすごいところだな」と感じました。食材の宝庫ですしね。一度ぜひハワイのみなさんにも来ていただきたいです。

 

伊達さん

東日本大震災は1000年に1度と言われる震災ですから、その時代に生きている者として、被災地を見て、こんなことがあったんだと後世に伝えなくてはいけない。それが今生きている人たち、特に地元の人たちや日本人にとって義務のような気がしています。

 

 

 


昨年に続いて企画した「サンドウィッチマンと一緒に宮城へ行こう! 第二弾 石巻〜気仙沼」。6月7日(土)、8(日)に彼らが参加者と被災地を回って現状を伝え、石巻や気仙沼の仮設商店街などで買い物をして、宮城を知って、楽しんで、盛り上げてもらうことが目的のツアー。参加者や現地の方に向けて無料のミニチャリティーライブの開催も予定している。


 

伊達さん

これまでインタビューや番組を通じて被災地に関するいろいろな情報をもらったり、それを伝えたりしていますが、義援金のほかにも自分たちが発信する何かをしたいと思うようになったんです。「ぜひ来てください」だけでなく、「自分たちも行くので一緒に行きませんか?」ということもやったほうがいいと思って去年からはじめました。

 去年は大人の修学旅行というような感じで、僕らよりも年上の人たちもたくさん参加してくださいました。語り部の人たちに東松島の現状などを教えてもらってみんなで涙したり。その情報を持ち帰って、自分たちの周りの人たちに伝えてもらいたいです。世間では風化と言われている中で、こうしたことがあれば風化しないのではないかなと思っています。その働きかけをしたいですね。

 

 

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