本誌でも、月に1回掲載している『虹の詩思』会員の方々の俳句。俳句や短歌は昨今の日本で、若い人たちの中でもブームになっていて、SNSなどにたくさん投稿されている。
『虹の詩思』は、俳人でハワイ在住のナカムラ薫さんが主宰する句会だ。ナカムラさんは昨年、俳句同人誌「海原 金子兜太賞」の奨励賞を受賞。現代俳句協会の会員でもある。
『虹の詩思』は2013年にスタート。俳句を全く知らない初心者から、日本の俳句誌に投句するベテランまで集い、楽しく自由に作句・鑑賞している。
「俳句には季語がありますので、その季節の季語をいくつか選び、事前にご案内して作句していただきます。当日は私が古今の俳人の代表句を紹介しながら、俳句の味わいやその妙などをシェアします。
そして、句会参加者は当日投句された全ての句を鑑賞し、それぞれのお好きな句を選んだり評したりします」。
戦後俳壇のレジェンド、金子兜太は、自由で骨太、ダイナミックな作風が特徴で、ナカムラさんは直弟子でもあった。
「狭い約束事に縛られず、ハワイの豊かな自然や日本の四季へ思いを馳せながら、自由に俳句ワールドを遊んでください。新年度にあたり、新しい会員の方を募集します。初めての方も、英語スピーカーの方も大歓迎です。体験参加も受け付けていますので、一度お問合せください」。
日本在住の俳人3人も投句で参加し、ハワイにいながら日本の現代俳句の今を味わうこともできる。またナカムラさんプラス3人のプロによる、多角的な講評も受けられるという潤沢な内容だ。
(取材・文 奥山夏実)
(日刊サン 2023.6.1)
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