コロナ禍で休講を余儀なくされていた『木曜午餐会』が4月7日、2年ぶりに再開された。新型コロナの終息は視野に入ってはいるものの、2年という長期の休講を経ての再開で、80歳代、90歳代のシニアメンバーが少なくない同会では、どのくらいの人が戻ってくるか杞憂されていた。ところが50人以上の元気な顔が集まり、再会を喜び合った。
木曜午餐会は1918年に当時の諸井六郎・総領事(第9代)の発案によって設立された非営利の団体だ。今年104周年を迎え、ハワイにあるNPOの中で最も古い歴史を持つ。
100余年前の発足当時は、日系人が不当に差別され、ビジネスをする上でも大きな障害を抱え、それを乗り切るための情報交換の場として活用された。1941年の日本軍による真珠湾攻撃で日系人の指導者が拘留され、一時消滅しかけた時期もあったが、戦後すぐにメンバーの「一生青春、一生勉強」を合言葉にした勉強会にその性格を変えながら、講演会を開催。 毎週、多彩なゲストを講師として招き、テーマは政治・経済やカルチャー、音楽や旅、宗教や心身の癒し、微生物から宇宙まで森羅万象を網羅。楽しく活発な勉強会を催してきた。
2年間の休講中は毎月ニュースレターを発行。共同通信社の元記者であった新名瑛会長が、メンバーの生活に必要な時事ニュースを取り上げ、最新情報をアップデイトしたり、会員のお便りなどを掲載してきた。
今回再開にあたり新名会長は、「新型コロナの動向がまだ不透明なので、4月、5月中は二週間に一度の隔週で開講します。ですから次回は4月21日です。講師はナース・プラクティショナーの中村誠一さんを招き、『コロナとの共存~どのように生活すべきか』をお話ししてもらいます」
その次の5月5日は、日本に行くなど旅行関係の最新情報をテーマにした講演になるという。
「在ホノルル日本国総領事の青木豊氏もお招きする予定です。場所は今までのマキキ聖城教会1階から、天守閣のある本堂2階の大ホールに移動して開催します。広くて風の通りも良いので、ソーシャルディスタンスも余裕があるでしょう。初めての方でもお気軽にウォークインでお越しください」
(取材・文 奧山夏実)
(日刊サン 2022.4.13)
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