日本政府は、東京や大阪など18都道府県で新型コロナウィルス対策として行なってきた「まん延防止等重点措置」を3月21日に解除した。
この解除によって日本人観光客がすぐにハワイへやってくることにはならないかもしれないが、今秋には明るい見通しとなるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ハワイ観光局日本担当ディレクターのエリック・タカハタ氏は「この規制解除で日本国内に消費に対する機運が高まり、まず国内旅行が増加し、その後ハワイのような人気のある海外旅行に対する需要が大きくなると見ています」と述べている。
ハワイの日本人観光に携わる人々は、すでに今年のゴールデンウィークには日本からハワイへの旅行者数が少し上昇すると予想している。
今年のゴールデンウィークは、初日の4月29日(昭和の日)が金曜日にあたるため、5月2日(月曜日)に休みを取れば7連休、5月6日(金曜日)も休めば10連休となる。
「6月までには日本人観光客のハワイへの渡航が本格化し始め、10月ごろにはパンデミック前の状況に戻ると期待しています。今回の日本政府による規制解除は、日本という保守的な国にとっては非常に大きなステップで、旅行を含めて国全体が普通の生活様式に戻り始めているという強いメッセージとなります」
日本における感染数は2月初めには10万件を突破したが、その後には順調に減少を続け、今では半分にまでなっている。
日本は外国人観光客の受け入れをまだ開始していないが、今回の規制解除で国内旅行やパーティーなどが自由に行えるようになる。
アメリカ本土からのハワイへの観光はすでにパンデミック前の状態に戻り始めているが、日本からの観光はパンデミック前と比べると2%しかない。
パンデミックが始まる前の2019年1月にハワイを訪れた日本人は120,418人に対し、今年1月はたった2,850人だ。
3月1日からは、追加接種をすでに終えた日本人がハワイから帰国する際に、搭乗前72時間以内にPCR検査を受けて陰性証明があれば、日本に到着したときに隔離の必要がなくなっている。
タカハタ氏は「日本人の31%しかまだ追加接種を受けていないため、この措置ではハワイへの渡航は増えませんでした。それに日本政府はアメリカ合衆国に対する渡航勧告をレベル3(渡航はやめてください『渡航中止勧告』)としています。日本政府がこれをレベル1(十分注意してください)にしない限り、パッケージツアーは再開しないでしょう。しかし追加接種を受ける人が多くなれば、個人旅行でハワイにやってくる人が増加すると思います」と述べている。
JTBハワイは1964年からハワイで日本人観光客に対するサービスを提供しているが、パンデミックで大きな打撃を受けたという。
JTBハワイの子会社であるトラベル・プラザ・トランスポーテーションのジェネラル・マネージャーであるケンジ・タカハシ氏は「毎日3,000人のお客様にサービスを提供していきましたが、それがゼロになりました。本当に大きな打撃でした。そこで別の収入源を探したのです」と述べている。
昨年秋、JTBハワイはイベント会社であるゼスト・ハワイ社と協力して「ゴースト・バス(幽霊バス)」の営業を開始した。
使用していなかった大型バスを幽霊バスに改造し、日本人マーケットではなくアメリカ人マーケットにアピールしたのだ。
現在では週日はワイキキ・ビーチ・マリオットの正面で、週末はカポレイのカ・マカナ・アリイ・モールで営業している。
幽霊バスには15分の乗車で料金は15ドル、ハワイ住民ならカマアイナ割引で13ドルとなる。
8歳以上が対象だ。
オンラインで購入できるチケットはこちらから。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.21)