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デジタル版・新聞

コラム 来夏の映画観ようよ

【来夏の映画を観ようよ】ドント・ルック・アップ

 アメリカ国防総省がUFO調査部署を新設―これまでUFOについて真面目に話をすれば夢見がちな人、或いは愚か者扱いされがちだった。が、今や敵国の飛行物体を監視、調査するためとしているものの、説明のつかない未確認飛行物体が存在すると国が認めているのだ。

 天文学を専攻する大学院生ケイト・ディビアスキー(ジェニファー・ローレンス)は、直径およそ10kmの巨大彗星が地球に向かって来ていることを観測し、ミンディ教授(レオナルド・ディカプリオ)に報告。衝突するのは半年後、そして人類滅亡を引き起こす破壊力があることを計算で導き出し、NASAのオグルソープ博士と共にホワイトハウスに緊急事態を訴えるが、大統領(メリル・ストリープ)はなんと選挙が大事で真剣に取り合ってくれない。強硬手段でテレビ番組に出演し、人々に真実を告げるがあまりに突拍子がなく、実績のない学者の発言だからか信じてもらえず、笑い者になる。果たして地球を救うことは出来るのか。

 渾身のアメリカ自虐ギャグ集…人類の危機に果敢に立ち向かう“インデペンデンス・デイ”や“アルマゲドン”のようなジャンルを想定していると見事に裏切られる。登場する大統領やIT企業のCEOは実在する“誰か”を彷彿とさせ、民衆はセレブ歌手(アリアナ・グランデ)の破局騒動や政治家の性的スキャンダルにしか関心を示さず、都合の悪いニュースは陰謀論とでも言わんばかり。大袈裟に描かれてはいるがどれも有り得そうな事だらけで、とても皮肉が効いており大いに笑えた。メンタルが弱めの教授役のディカプリオ迫真の演技も見所!クレジットが流れても、最後に大事なオチがあるのでお見逃しなく。

 真実が一般人に届くまで、時間をかけなければならないこともある。急に世界が滅亡すると発表すれば間違いなくパニックや暴動を引き起こすだろうから、徐々に全貌を明かしていくか、大丈夫、対処出来ます、となだめるか。UFO調査部署開設はその手のものかと勘繰っている。

●加西 来夏 (かさい らいか)

映画は年間100本以上視聴、訪問国は39ヵ国~の旅する映画ラヴァー/地球に衝突しそうな小惑星が実在しますが0.057%の確率の上、2182年と遠い未来。これは本当だと信じたいです。

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