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ヒカルのハワイ島日記

【ヒカルのハワイ島日記】失われし首輪の国

 (問)外猫というものは、どれくらいの頻度で首輪を失くすのですか?

 と疑問を抱いたのは、我が家のチビがまた首輪を失くしてきたからである。チビが外に出るようになって4か月。すでに3回も首輪を失くしている。4か月で3回というのは多くないか? そのうち1回は、あとで発見したので未遂なんだけど。首輪自体は高級品ではない。10ドル程度というのが相場だと思う。私はハワイっぽい柄が好きなので、ファーマーズマーケットなどで購入している。しかしマーケットのベンダーさんというのは、必ず出店するわけでもないので、買いそびれるとなかなか手に入らなかったりする。このときはタイミングが悪く、いつものベンダーさんが出店していなかった。

 仕方ないので今回はPetco(超大型ペットショップ)に行った。ところが流通に問題でも発生したのか、猫の首輪はたったの3つくらいしか店頭に置いていなかった。というわけで、ピンクの花柄のリボン付き首輪を購入することとなった。

 意外と高値なのが、ネームタグ(名札)なのである。名前と電話番号を彫ると、12ドルくらいかかる。このネームタグは、自動販売機で販売されている。素材はおそらくステンレスで、形はハートなど、いくつか種類がある。大きさや色も選べる。彫りたい内容を入力すると、自動で彫ってくれるという仕組み。ハワイ島ヒロ周辺には、少なくとも2か所にこの自動販売機がある。

 このネームタグにこだわる必要はないのだけれど、ハワイで見かけたすべての犬猫が同じ種類のネームタグをぶら下げているので、他の商品が手に入りづらいのではないだろうか。Petcoにも他のネームタグは置いていなかった。仕方なく、前回とまったく同じピンクのハート型(小)を選んだ。

 チビに新しい首輪と名札をつけて改めて思ったんだけど、チビ自身は首輪の柄なんてどうだっていいよね、きっと。「ハワイっぽい柄が好き!」とか、ないよ、絶対。「うっとうしいなあ。ヘンなものつけないでよ!」って思ってるだけだよね。すまんチビ。

 しかしこのリボンちゃん首輪も短命に終わった。たったの1か月くらいでまた失くしてしまったのだった。ここで冒頭の問いに戻る。

外猫というものは、どれくらいの頻度で首輪を失くすのですか?

 

 日本に住む姉に問い合わせたところ、姉の猫(5才)は、10個以上失くしているという。子供の頃はしょっちゅう失くしていたが、大人になってからは1年に1回程度とのこと。そんなに失くすのか! 首輪の柄にこだわるのはやめよう。名札はオンラインで探してみよう。と、今後の方針が決まった新春であった。

 

 きっとチビの首輪は今ごろ「失われし首輪の国」に流れついたことだろう。そこは古今東西ありとあらゆる失われた首輪が集まる国なのだ。あまりにもたくさん首輪があるので、その中から自分の首輪を見つけ出すのは、おそらく不可能であろう。

 私は「失われし首輪の国」について熱く語ったが、夫は無感動に「そうだね」と相づちを打っただけであった。

No.237

相原光(アイハラヒカル)

フリーランスライター&翻訳

群馬県出身、早稲田大学卒業。2008年結婚してハワイに移住。夫は寿司シェフ。2012年4月双子猫パンとマーチを連れてハワイ島に引越。8月に玄米寿司とムスビの持ち帰り店「DRAGON KITCHEN」を夫婦でヒロにオープン。現在ライター兼寿司屋のお手伝いとして活動中。姉は漫画家の花福こざる。

http://ameblo.jp/hikaruhawaii

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