昨年8月に新学期が始まってからずっとスクールバスの運転手不足が続いている状態の中で、オミクロン株の感染拡大でさらに状況が悪化している。
2020年からおよそ2年近く、学校はオンラインによる遠隔授業を行っていたため、多くのスクールバスの運転手は別の仕事を見つけてしまったことが原因だ。
スクールバスの運転には商業用運転免許が必要なために、運転手の確保はさらに困難な状況だ。
1月18日(火曜日)の時点で、ハワイ州内で20路線以上のスクールバスが運行できていないとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
状況が好転する目処が立たない中で、スクールバスの運行を管轄する州教育局に対する不満が高まっているという。
ハワイ島に住むケオフロアさん一家は小学校と中学校に通う子供がいるが、月曜日の昼ごろ突然翌日火曜日のバスが運行しないという連絡を受けたため、火曜日に2人の子供は学校にいくことができなかったという。
教育局の担当者によると先週から、コナで4人、ヒロで4人、合計8人の運転手が欠勤しており、このような状況は今しばらく続く見込みだという。
学校再開までの間に教育局がバスの運行をどうするかという問題に対して何の対策も計画もなかったことについて指導力不足や責任問題を問う声が上がっている。
移動手段がないために子供が学校へ行くことができないことでオンラインによる遠隔授業へ移行するしか方法がないという保護者もいる。
また、新型コロナウィルスに感染または濃厚接触者となったために欠勤する教職員が増加しており、教室以外で生徒児童を監督するスタッフも不足していることから、暫定教育長であるキース・ハヤシ氏は、一時的に学校をオンラインでの遠隔授業へ移行させるかどうかについて検討していると述べて、1月18日に行われた州議会で状況を説明した。
先週にはおよそ2,200人の教職員が欠勤しており、授業をする教員の不足だけでなく、ランチや放課中に児童生徒を監督する職員の不足、スクールバス運転手の不足など、様々なところで人員が不足しており影響が出ているという。
一方で、ハワイ州教職員組合ではオンラインによる遠隔授業へ移行するという話は聞いていないという。
組合としては、遠隔授業へ移行するには状況が悪化する前に教育局は何らかの計画を打ち出すべきだとしている。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.1.19)