新型コロナウィルス感染が急激に拡大している中で、ハワイの様々なビジネスが影響を受けている。
商品輸送に長い日数がかかる、病欠が多いために人手が不足、商品自体が手に入らないなど問題は様々だ。
ホノルルの大手生花店であるワタナベ・フローリストも大きな問題に直面しているとKHONが伝えている。
「私たちの店のスタッフが足りないのではなくて、生花流通のそれぞれの段階で病欠が多いために商品が手に入らない状態です。まず南米やカリフォルニア州にある生花農園で花を生産する人々が欠勤しています。そして、その花を商品として流通させるために働く農作物作業員がコロナで出勤していません。そのために商品が市場に流れなくなり、在庫が品薄になっています」
2月14日のバレンタイン・デーは生花店にとって1年の中で一番の繁盛期だが、今年十分な生花を仕入れられるかどうか懸念があるという。
「今年はこの緊急事態をどう乗り切るか検討している状態です。通常なら私たちは花束を作るだけで、手に入る花材について心配する必要なありませんが、今年は違います」
商品の供給が問題となっているのはスーパーマーケットも同様だ。
今スーパーマーケットの棚に商品が並んでいないのは、十分な商品が供給されていないからだ。
フードランドではペットフードとスポーツ飲料が不足しているというが、パンや牛乳、卵、トイレットペーパーなどは問題ないという。
配達員が欠勤していることで、レストランでも問題が起こっている。
デュークス・ワイキキのマネージャーであるデュルー・クロッカー氏は「食材が配達されない時には自分たちでスーパーに行って買い出しをしています。シェフは仕入れ業者に電話をかけて食材を手に入れるのに多くの時間を費やしている状態です」と述べている。
ハワイ・レストラン協会のシェリル・マツオカ氏によると、一部のレストランでは食材が手に入らない、または品薄のためにメニューから料理を外したり、値上げをしているところもあるという。
また、冷蔵庫や水道管の修理を依頼してもスタッフがいないと言われたり、食材以外でもレストランを運営していくために必要なものが手に入りにくいと述べている。
コロナに感染したり、接触者となったために欠勤者が増えているのはホノルル警察も同様だ。
1月12日にはニシモト署長が「毎日欠勤者の数字が変動していますが、80人から100人の警察官が感染による隔離や、自己検疫のために欠勤しています。また、警察官でいない一般職員では毎日10人ほどが欠勤しています」と述べている。
しかし、警察業務には支障は出ていないため、パトロールや緊急通報の対応に問題はないとしている。
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写真:Shutterstock
(日刊サン 2022.1.13)