【ハワイニュース】ハワイ州教育局コロナ感染ルール変更 自己隔離期間は10日から5日へ短縮
新型コロナウィルスに感染、または感染者と接触があったということで自宅待機となり学校に来れないのは児童生徒だけではなく教職員も同様で、その数が急激に増加している。
この状況を打開するために、今までの10日間の自宅待機というルールを変更して新しいガイドラインでは5日間に短縮された。
これに対して教職員組合は、対面授業において教師と児童生徒の安全を維持するには対応が甘いと反論しているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
新しいガイドラインは米国疾病予防管理センター(CDC)のガイドラインに基づいており、公立学校での対面授業の継続のために必要な措置だと暫定教育長のキース・ハヤシ氏と州疫病対策担当のサラ・ケンブル博士が会見で発表した。
これは州内257のすべての公立学校、37校の公立チャータースクールととも私立学校にも適用される。
感染や接触によって欠勤する教職員や欠席する児童生徒の数が急激に増加していたことから、この新しいガイドラインによって自宅待機期期間が10日から5日間に短縮され、学校にくる人々の数が増加することが期待されている。
教師が欠勤したり授業に出席できない児童生徒が減ることで、学業への影響を最小限に抑えることが可能となるとして、このガイドラインに賛成するする人々がいる一方で、一部の人々はアメリカ全土で感染者数が記録的に増加している状況の中でこの措置はさらに感染を拡大する恐れがあるとして反対している。
州衛生局では、マスク着用や手洗い、社会的距離などの複数の方策を講じることで学校環境は児童生徒にとって安全であるという全国調査の結果があるとして安全性に問題がないことを強調している。
先週のハワイ州における学校での陽性率は7.6%だが、ハワイ州全体の陽性率は16.7%から20%となっている。
公立学校で働くおよそ12,800人の教員のうちおよそ12%が欠勤しているが、病欠を理由とする欠勤はその半分で、残りの半分は有給休暇や家庭事情によるものだと教育長のハヤシ氏が述べており、必要とされる代休教員が数百人も足りない状況であることを認めている。
クラスで授業をする教員が足りないことから、一部の生徒はカフェテリアや講堂などに一時的に移動している場合もあるというが、その場合でも生徒たちは自習やグーグル・クラスのような形で勉強をしていると述べている。
ハワイ教職員組合のオサ・ツイ氏は会見で、教職員が足りていない中で内容のある授業ができるとは思えず、教育局は現場の状況を理解していないと批判した。
組合としてはCDCの新しいガイドラインに従うことは支持しているが、教育局の対応に明確で詳細な計画性が見られないと批判した。
新しいガイドラインは次の通り。
- 自己隔離 ワクチン接種状況にかかわらず、コロナ検査で陽性、もしくはコロナの症状が出た場合にはその日から5日間自己隔離とする。その後24時間以内に発熱がなく、症状が改善した場合には学校へ復帰できる。
- 自己検疫 コロナ検査で陽性と判断された人との濃厚接触者となった場合、もし18歳以上でワクチン接種を全く受けていない、ワクチン接種を完了していない、もしくはワクチン接種は完了したものの追加接種を受けていない人は、最後の接触から5日間を自己検疫とする。そして5日目には症状がなかったとしてもコロナ検査を受ける必要がある。ただし、5歳から17歳でワクチン接種を完了しているか、18歳以上で追加接種まですべてのワクチン接種を受けている人は自己検疫をする必要はない。
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写真:Shutterstock
(日刊サン 2022.1.12)