あのフェイスブックが社名を“メタ・プラットフォームズ”に変更したことでより一層メタバース(ネットワーク上の仮想空間)自体、また関連株への注目が上昇している。株式投資は知識も経験も無いので購入予定はないが、世相を反映したトレンドという事なのだろう。
トーマス・アンダーソンは、過去にゲーム“マトリックス”三部作を大ヒットさせた世界的に有名なクリエイター。平凡な日々を繰り返しているが、常に幻覚症状に悩まされ自殺未遂も起こしたことで精神科に通い、アナリストから安定剤を処方されていた。新作ゲームを開発中だったものの、完結したはずの“マトリックス”の続編制作を迫られ悩んでいたところカフェで美しい女性ティファニーと出会い、心を惹かれていく。
もしかして…かつて観た映画マトリックス三部作でのマシンと人類との激闘すらも、結局は仮想空間の中の出来事でしたというオチなのか―いや、そんなはずはないと冒頭からとても混乱し、新用語も山盛りで頭がフル稼働する内容だった。しかし、オリジナル作品の懐かしい映像や再現、さらに二十年を経てネオとトリニティが再会するシーンもあり目頭が熱くなること間違いなし!そして、身近に溢れるAIやガジェットにどれだけ依存しているかを客観的に体感でき、そんな現代に対する警鐘と、流されるままではいけないという強いメッセージも受け取った。現にフェイクニュースを鵜呑みにしたり、匿名性をいいことに誹謗中傷が多発し、様々な事件も起こっている。我々はあくまで進歩した科学技術を上手く利用する側に立たなくてはいけないのだ。とはいえ、以前紹介した日本内閣府のムーンショット目標「人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」の一部に「脳と外部デバイスを繋ぐ」という企画も盛り込まれており鳥肌が立ったのを追記しておく。
さて、もう六年間愛用しているiPadの充電が持たなくなって来ているので買い替えを考えている今日この頃。否、これを機会に手放そうかと葛藤中だ。
●加西 来夏 (かさい らいか)
映画は年間100本以上視聴、訪問国は38ヵ国~の旅する映画ラヴァー/ここだけの話、パソコンやスマートフォンのカメラ部分にはテープを貼って目張りしています…。
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