フェイスブック創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏と妻のプリシラ・チェン氏は2014年におよそ1億ドル(115億円)でカウアイ島の海沿いの土地700エーカーを購入し、4月には5,300万ドル(60億円)で600エーカーを追加購入しており、「コオラウ牧場」と名付けられたこの広大な土地は農業と自然保護活動が行われるとともに夫妻のハワイの住居となっているが、今回さらに110エーカーの土地を1700万ドル(20億円)で新たに購入したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
夫妻の広報担当者であるベン・ラボルト氏によると、カウアイ島の北部海岸にあるこの場所で、夫妻は農業、牧畜、自然保護、野生生物の保護活動を地域の住民とともに引き続き行っていくという。
今回購入した土地の一部分には、カ・ロコ貯水池が含まれている。
この貯水池はサトウキビ農業のために1890年に建設されたものだが、2006年3月14日に堤防が決壊して4億ガロンもの水が溢れ出し、その結果7人の人が流されて命を落としている。
このダムはまだ修理がされておらず、ハワイ州の高リスクダムとなっているが、夫妻はこのダムについて法的に必要な対策をすると約束しているという。
フォーブズ誌によると世界の富豪8位にランクされている37歳のザッカーバーグ氏の財産は、およそ1,200億ドル(14兆円)で、カウアイ島に建設した広大なオーシャンフロントの屋敷の価値は3,500万ドル(40億円)と言われている。
夫妻によるカウアイ島での最初の土地購入時には、法的措置による土地購入という手段を取ったことで批判を浴びた。
また、購入したオーシャンフロントの土地を取り囲むように高い塀を建設したために、海の眺めが阻害され、警備員がビーチへいく人々を妨げたなどの問題も起こっている。
一方で、夫妻はカウアイ島での慈善活動について積極的で、先月にも島民のための住宅建設に486万ドル(およそ5億円)の寄付を行っている。
コオラウ牧場では、ターメリックやジンジャーの栽培のほか、植物栽培や牧畜が行われており、野生植物や海鳥の巣の保護なども行われているという。
シェアする
写真: Frederic Legrand – COMEO _ Shutterstock
(日刊サン 2021.12.27)