ハワイを含めアメリカ全土でオミクロン株の感染件数が増加しているが、デルタ株など他の変異種とオミクロン株の症状はどう違うのか、ニューヨーク・タイムズが伝えている。
米国食品医薬品局(FDA)によると、ほとんどのPCR検査や抗原検査でオミクロン株を検知することができるが、ごく一部の検査でどの変異株に感染しているのか不明な場合には症状から推測することになるという。
南アフリカで最大の健康保険会社が先週発表したデーターによると、オミクロン株に感染した南アフリカ人は、鼻詰まり、乾いた咳、筋肉特に腰の痛みとともに、喉のイガイガ、喉の痛みを発症したという。
しかしこれらの症状はデルタ株や元来のコロナの症状とも一致している。
オミクロン株の感染が広がってまだ数週間しか経っていないため、オミクロン株感染の特徴を語るのは早すぎるのかもしれないが、研究者によると、以前のコロナ感染者に比べて、味覚や嗅覚障害の可能性が低いようだという。
最初の新型コロナウィルスでは患者の48%が嗅覚障害を訴え、41%が味覚障害を訴えているが、オランダで起こったオミクロン株の集団感染(クラスター)では、23%が味覚障害、12%が嗅覚障害を訴えたという。
また、症状はワクチン接種の状態に大きく左右される。
ニューヨーク大学のマヤ・クラーク・キュタイア准教授によると、デルタ株や元来の新型コロナウィルスに感染したワクチン接種済みの人は頭痛、鼻詰まりや痛みを訴えたが、感染したワクチン未接種の人は、インフルの症状と共に息切れや咳を訴え、オミクロン株に感染したワクチン接種済みの人は、頭痛、体の節々の痛みや熱など、「ひどい風邪」の症状を訴えたという。
オミクロン株に感染したワクチン未接種の人は、デルタ株感染者と同様のインフルの症状を伴う息切れ、咳を訴えた。
医師は、風邪やインフルの症状が出た場合にはすぐにコロナ検査を受け、自宅に籠ることが感染を拡大させないためには重要なことだと述べている。
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写真:image_vulture _ Shutterstock
(日刊サン 2021.12.23)