英スコットランド・グラスゴーで31日、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が開会した。2週間にわたって行われる予定のCOP26では、2030年までのCO2排出量削減に関する方針について、約200の国と地域の代表が集まり話し合いを行う。
アメリカからはハワイ州のデービッド・イゲ氏、ニューメキシコ州知事のミシェル・ルーハン・グリシャム氏、ルイジアナ州知事のジョン・ベル・エドワーズ氏、イリノイ州のJBプリツカー氏、オレゴン州の知事ケイト・ブラウン氏ら民主党知事が会議の一部に出席する予定。公式協議会で知事らは、CO2排出量削減と再生可能エネルギーへの移行目標を提示し、アメリカが現在取り組んでいる気候変動対策をアプローチする。
民主党のギャビン・ニューサムカリフォルニア州知事は、2035年までに州内におけるガソリン車の販売を停止するという目標を掲げている。また、同じく民主党のジェイ・インスレーワシントン州知事は、2030年までに電力エネルギーをカーボンニュートラル(※)に変える法律を支持している。
イゲ知事が率いる代表団には、国土天然資源局のスザンヌ・ケース局長やハワイ州エネルギー局のスコット・グレン局長も含まれている。知事はニュースリリースの中で、「我々は地球温暖化を抑制するための積極的な行動を提唱する最前線に立って来た。ハワイ州は2017年、国連パリ協定に順ずる法律を制定した米国内で最初の州だ。また、サンゴの白化や海面上昇、山火事の影響などを抱えており、気候変動の現実を目の当たりにしている」と述べた。
この会議で各州知事は、政策を共有するだけに留まらず、クリーンテクノロジーへの投資に適した場所として自州をアピールする心算だ。イリノイ州のプリツカー知事は先頃、2045年までに州内のCO2排出量をゼロにすることを誓約する法律に署名したが、今後は州のグリーン経済への投資を促進することを目的としたビジネスリーダーや民間業者の雇用を計画している。
(※)CO2の排出量と吸収量を均衡させること。
写真:Shutterstock
(日刊サン 2021.11.01)
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