アメリカ人の塩分とり過ぎ防止のために新しい対策
米国食品医薬品局(FDA)は今月13日金曜、食品業界に対して、加工食品、包装食品、および調理済み食品に用いられるナトリウム(塩分)量を自発的に減らすように指導する最終報告をまとめたとフォックス・ニュースが伝えている。
当局では今後2年半の間に1日の塩分摂取量を3,400ミリグラムから3,000mgへ、およそ12%減らすことを目標としている。
「『アメリカ人に対する食事ガイドライン』では14歳以上の人に対する塩分として2,300ミリグラムを推奨しているが、実際の塩分摂取量はその数値よりもずっと多いのが現状です。今後数年かけて徐々に塩分摂取を少なくすることで食事を原因とする病気になる率を大幅に下げられると思います」と当局は発表している。
FDAによると、アメリカで心血管疾患、糖尿病、肥満といった食事を原因とする病気が蔓延しており、これらは予防可能だとしている。
食事の塩分摂取量を抑えることで高血圧や心疾患を予防することが可能で、多くの人々の生命を助けることになるとともに数十億ドルの年間医療費を抑えることもできるという。
また、2歳から13歳の子供たちも推奨される摂取量を超える塩分を加工食品やレストランの食事でとっているといわれている。
これらの食事に使われている塩分は味や風味を良くするためだけではなく、微生物の繁殖を防ぐという目的のためにも用いられており、今回の取り組みにより10%の塩分が徐々に減らされたとして大きな違いを感じることはないとしている。
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写真 : Shutterstock.com
(日刊サン 2021.10.13)