ハワイ州最高裁 コロナによる受刑者早期釈放を却下
新型コロナウィルス感染を抑制するために刑務所内の密な状態を緩和する必要があるとして国選弁護人が受刑者の早期釈放を求めていたが、ハワイ州最高裁判所は、受刑者のワクチン接種率が上がっていることと、刑務所や拘置所内の感染数が減少傾向にあることを理由にその要望を却下したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
コロナを理由とする受刑者の早期釈放の要望を州最高裁が却下したのはこれで3度目となる。
2020年4月から6月までの2カ月間に、刑務所内のウィルス感染を抑制するためという理由で650人の受刑者が釈放された。
「現時点では受刑者にもワクチン接種が行われており、9月14日時点で66%の受刑者がワクチン接種を完了しています。10月8日の時点では刑務所内でのコロナ感染者数は34人です」と最高裁のマーク・レクテンワルド判事、ポーラ・ナカヤマ判事、サブリーナ・マッケンナ判事、マイケル・ウィルソン判事は共同で声明を発表している。
ハワイ州公共安全局の局長マックス・オータニ氏は「公共安全局と受刑者収容施設は、受刑者が安全に過ごせるように対策を行う義務があります。そのために必要な措置を取るようにしています。各施設では、受刑者とそこに働くスタッフ、そして一般の人々の安全のために真剣に運営に取り組んでいます。収容施設内に暮らす人々、そこで働く人々、施設を訪れる人々の安全を維持することは当局にとって最も重要な事項です。新型コロナウィルス感染を抑制するために必要なあらゆる手段を用いています」と述べている。
- 刑務所内の密状態緩和のために早期釈放された受刑者数 650人
- 受刑者のワクチン接種率 66%
- コロナに感染した受刑者数 2,838人
- コロナ感染と関連のある合併症で死亡した受刑者数 9人
- 現在の受刑者感染数 39人
- 収容施設で働くスタッフのコロナ感染数 380人
- 現在のスタッフ感染数 12人
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.10.13)
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