キラウエア火山 地震は噴火の予兆か
ハワイ火山国立公園内のキラウエア火山の山頂付近を中心に地震が急増していることから、専門家はキラウエア火山の噴火の可能性を指摘しているとホノルル ・スター・アドバタイザーが伝えている。
24日には、アメリカ地質調査所のハワイ火山観測所が活動レベルを「監視」レベルに引き上げている。
23日午後遅くから小さな地震が続いており、24日午前1時30分ごろには特に強い一連の地震が続き、合計で250回以上の揺れを観測したことから噴火の可能性が増大しているという。
ほとんどの地震はマグニチュード1以下だが、最大の地震はマグニチュード3.3だった。
ハワイ観測所の地質学者であるイングリッド・ヨハンソン氏によると、全ての揺れはキラウエア火山山頂の地盤変動と一致しており、山頂のカルデラ南部分の地下0.6マイルから1.2マイルのあたりにマグマが貫入した可能性を示しているという。
これによってキラウエア火山活動は「注意」レベルから「監視」レベルに引き上げられた。
現在の「監視」レベルは、限られた危険が起こる可能性があるという段階で、さらに進むと「警告」レベルとなり、危険な噴火が進行中、または差し迫っている可能性があるときに発令されることになっている。
地震は全て山頂のカルデラ南部分に集中しており、このエリアは一般に公開されておらず、一般に対する溶岩流の危険もないという。
2018年に起こった噴火では山頂の東部分から溶岩流が流れ出し、レイラニの住宅地では720件の住宅が焼失し、8億ドル以上の被害を被った。
ハワイ火山観測所では24時間態勢でキラウエア火山の活動状況を注意深く見守っている。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2021.08.25)
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