この夏、電気料金が上がる予想
ハワイは地理的な問題により本土から原油を輸送してくるコストがかかるため、アメリカ中で最も電気料金が高い州なのだ。
メモリアルデーが終わるとハワイでは本格的な夏の到来で、暑さを凌ぐため扇風機やエアコンの使用が増えて電気の使用量が増えてくる。
ハワイアン・エレクトリック(HECO)によると、屋根の上にソーラーシステムをつけていない世帯では、6月から10月の暑い季節にはそれ以外の月と比べておよそ10%の電気使用量が増加する。
それは扇風機やエアコンのせいだけではない。
暑くなれば冷蔵庫や冷凍庫も冷気を維持するために、よりたくさんの電力を消費するのだ。
もし屋外やガレージの中に置いてある場合には、外気の温度が高くなるため、さらに電力を消費することになるという。
特にこの夏は電気料金が上がる可能性がある。
昨年3月からのコロナによる巣篭もりでは、オアフ島の平均世帯で毎月20キロワットから25キロワットの電力をそれまでよりも多く消費した。
金額に換算するとソーラーパネルがない世帯では毎月7ドルの電気料金が追加されたことになる。
ラッキーだったのは、世界的なガソリン需要の低迷のために原油価格が下がって電気料金の価格も安かったために大幅な料金の値上げとならなかったことだ。
しかし、この夏も継続して在宅ワークが定着して家の中で過ごす時間が増えれば、夏の間、扇風機やエアコンは稼働させるだろう。
そして、この夏は原油価格は高騰する傾向にあるため、電気料金に反映されるかもしれないとホノルル ・スター・アドバタイザーが伝えている。
少しでも電気料金を抑えるためには、エアコンのフィルターをまめに清掃することや、家の電球をLEDにするなどの工夫も大切だ。
例えば、シャワーの時間を2分短縮すると1年で56ドルの節約になるという。
冷蔵庫を開けて中に何かないかと覗いたり、オーブンで焼いている途中に様子を見るために扉を開けるのは電気の無駄使いだ。
パソコンなども使用しないときにはスリープモードではなく、電源を切る方が節約になるそうだ。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2021.06.15)
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