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コロナ禍での静かな会食に、「静御膳」

コロナ禍での静かな会食に、「静御膳」

 新型コロナウイルスの感染の大きな要因とされているのは、「多人数での会食事の飛沫」であることは周知の事実です。これが入学や入社の歓迎会、卒業や転勤などの送迎会、花見の宴などが集中する春先に、自粛をはみでた行動が頻発しています。

 感染防止と経済の再開という矛盾する命題を同時に解決することは不可能に近いのですが、「会話をしないで食事を楽しむ“黙食”を推進する動き」も出てきています。

 マイクで息の強さ「呼気圧」や性別を検知し、声が大きい場合には音や色光を発して、警告を促すと言う装置が廃発されました。体温検知器やCO2濃度のセンサーなどとあわせて、会食時の飛沫を抑制し、コロナ禍で苦しむ飲食業界を助けようという物です。

 青森のIT企業フォルテが試作したもので、飛沫の飛び具合が、会話での音量によって大きく変わることに注目したものです。会話の音量を可視化する「黙食サポート音圧検知システム『静御膳(しずかごぜん)』と名付けています。

 卓上に置き、飛沫の量や距離を左右する息の強さ「呼気圧」をマイクで検知し、声が“ひそひそ”と小さければ緑色、少し大きい“わいわい”で黄色、“がやがや”と大きければ赤色と3段階のライトで注意喚起をします。計測データから、声量が大きくなりやすい席の位置を把握出来ま、席ごとの個別対応も可能になります。

 同時に、店舗入り口には、来店者の体表温度の検知器「ミデラ」を置き、室内の換気状況をCO2濃度検知器で監視する3点セットとして売り出すようです。

 

 飲食店では「騒がしいお客さんほど注意しずらいので、自発的に声量をおさせてもらえれば有難い」と歓迎しているようで、既に実証実験に入っています。まだ、試作なので装置の大きさが気になりますが、おいおいスマートな形になるでしょう。

 写真は青森の飲食店で試している「静御膳」です。5月の商品化にはクラウドファンディングを利用し、資金調達するとのことです。今のところ価格は不明です。

 

No.286

となりのおじさん

在米35年。生活に密着した科学技術の最新応用に興味を持つ。コラムへのコメントは、 [email protected]まで

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