感染者数増加 大規模集会を控えるよう要求
オアフ島で、先週日曜日までの過去7日間で1日の感染者数が平均59人だったことを受け、州当局はティア2に戻す可能性も入れた議論を展開しているとKHON2が報じている。オアフ島は約5週間ティア3にあるものの、1日の平均感染者数は増加の一途をたどっている。現在の規定では、1日の感染者数の平均が2週間で50人を超えた場合はティア2に戻る。先週土曜日までのオアフ島の平均感染者数は58人だった。
リック・ブランジャルディ市長は、ホノルルの観光などの再開戦略に関し、後戻りは望んでいないことを明確にしている。市長は3月中旬、ティア・ステータスを変更し、最大100人までの結婚式を許可し、バーは深夜まで営業を許可するなど、より多くの人々が通常の生活に戻るための対策を講じた。市長は先週金曜、次の声明を発表した。
「新型コロナ感染者数の最近の増加に関する共通の懸念を踏まえ、現在、知事及び州保健省と協議している。イースター・ホリデーに入り、許可されていない大規模な集会を主催、またはその集会に参加した場合、より多くの人々が危険にさらされることを住民は強く認識する必要がある。最近、マスク未着用でソーシャル・ディスタンスすら保たない違法かつ大規模な集会やイベントの開催が散見されるが、現在のティア3のステータスを危険にさらしており、全く容認することはできない」
市のスポークス・パーソンによると、州保健当局との話し合いは週末を通して行われたという。ジョシュ・グリーン副知事は市長の意見に同意し、大規模なイベントや集会は全ての人々に害を及ぼすとしている。副知事は「20代の若者たちの危険への更なる認識が必要だ」とした上で「若者たちが大規模なイベントに参加していることは、間違いなく感染拡大を引き起こしている」と強調した。副知事はまた、市長に「『ハンマー』ではなく『メス』の使用を検討」するよう助言をしたという。「『メス』はバーやレストランのより注意深い監視と、大規模なイベントや集会が行われる場所に対する監視の追加施行を意味する」
副知事は、ワクチンを接種する人が増えた場合、感染者数と入院者数は比較的少なくなり、低リスクの状態が保たれると予測している。「住民の生活を維持するため、私は『メス』のアプローチを推奨している。感染者数の推移をより注意深く監視し、ティア2を保つ。また、経済社会への実質的な損害を防ぐためにも一人ひとりが安全に留意しながら行動する必要がある」
先週金曜、CDCはワクチン接種者対象の新しい旅行ガイダンスを発表した。これにより、ワクチン接種を受けた旅行者は、ハワイ州のセーフ・トラベル・プログラムに関する事前テストと検疫が免除される。また現在のところ、セーフ・トラベル・プログラムを無くす予定はない。1月21日、グリーン副知事はケネスハラ州事務局長に、CDCのガイダンスと承認を待つ間、ワクチン接種を受けた旅行者の事前テストと検疫が回避可能なプログラムに取り組むことに対し、イゲ知事からの許可を求めるよう書面を提出した。この書面で副知事は、島間旅行を開放した後、太平洋を横断する旅行を開放することに言及したが、承認されなかった。
イゲ州知事は先週、「C D Cのワクチン接種者対象の旅行に関するガイダンスを待っていところだが、CDCガイダンスに従うか、セーフ・トラベルをそのまま維持するかは不明だ」と述べた。その上で知事は、ワクチン・カードを偽造してハワイ州に入る人々がいる可能性を懸念しているとコメントした。これに対しグリーン副知事は「セーフ・トラベル・プログラムには既に220万人が参加している。ワクチン・カードに含まれる情報は非常に具体的であり、むしろP C Rテストの結果を改ざんする方が容易だ。カードにはその人が摂取したワクチンのバッチ番号や生年月日が記載されている」と意見を述べた。その上で「ワクチン・カードを使用した場合、P C Rテストプログラムを使用した場合より不正が少なくなる。間違いなくワクチン・カードに移行する必要がある」と強調した。
(日刊サン 2021.04.05)
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