洪水被害地区でゴミ撤去作業が始まる
今週初めから大量の雨が降り、洪水が起こったオアフ島ウインドワードやノースショア地区では早速清掃作業が始まったとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
猛烈な量の雨が降った地域では、押し流された木々やゴミとともに大量の水とドロが家の中に入って来たという。
イゲ知事とブランジャルディ市長は10日午後に現地の被害の様子の視察に訪れ、自治体の素早い対応を約束した。
イゲ知事はハワイ州全域に緊急事態宣言を発令しており、ブランジャルディ市長もオアフ島に緊急事態宣言の発令に署名している。
ハレイワ・タウンでは店舗の中に入ったドロ、ゴミ、木々などの撤去作業に重機が必要なほどの量だという。
非営利団体や教会を中心に、被害を受けた住民のための募金活動が始まった。
清掃作業が始まった一方で、洪水の原因となったオパエウラ渓流の増水に対する対応の必要性も出て来ている。
3月9日午後には水嵩は4フィートからあっという間に16フィートまで上がり、住民に避難命令が出された。
渓流の水は海に向かって濁流となって流れ、周囲の住宅、駐車場、店舗へを押し寄せたという。
周辺住民は今までに経験したことがない状況にショックを受けたと話している。
住民のひとりであるダイアン・スターリングさんは「今朝はちょっと何から手をつけていいかわからない状況で呆然としました。ここを全て掃除しなければならないという現実に直面して、大変です」と述べている。
ハレイワで「サーフ&サルサ」という店を営んでいるジョン・アキュナさんによると「水曜日にちょっと心配だなという感じから命に関わる状況になるまで15分しかかかりませんでした。全部ダメになって、一から出直しです」という。
ドロにまみれた床や家財道具の清掃をしたり、ゴミを拾い集めてまとめる作業があちこちで見られている。
ハワイ全域は12日(金曜日)まで洪水注意報が出ており、まだ雨が降る可能性は十分にある。
地面は大雨の後でぬかるんでおり、乾燥するまでにはしばらく時間がかかると気象庁では注意を呼びかけている。
(日刊サン 2021.03.11)
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