ハワイ島で貴重なウミガメ発見
ヴァン・アーケル一家のジェレミーさん、ジェンさん、キアンさんの3名は、2月9日にハワイ島でウミガメの巣を発見した。
一家は、カウのビーチで岩や流木の中に囲まれて身動きができなくなっていた孵化したばかりの子ガメを見つけ、すぐにハワイ大学ヒロ校の海洋選択プログラムのウミガメ対応ホットラインに電話をしたとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
対応したジェン・シムズ氏は、その発見に非常に驚いたという。
発見された巣はオリーブ・リドリーという種類のウミガメのもので、アメリカ合衆国において絶滅危惧種に指定されている非常に貴重なものだ。
しかも、通常ハワイ島に巣を作るウミガメはホークビルズ種のもので、5月から11月までに巣を作り、ほとんどのアオウミガメはハワイの北東部で5月から8月までの間に産卵するという。
シムズ氏は「私は今まで一度もオリーブ・リドリーを見たことがないし、もちろんこの種の孵化した子ガメも見たことがなかったから、ホットラインへの連絡で写真を見たときには、信じられなかった」と述べている。
孵化したウミガメは、岩や流木に囲まれて海に向かうことができずにいる可能性があるとして、ホットラインで連絡を受けたローレン・カーピタ氏はヴァン・アーケルさん一家に、子ガメを慎重に水際近くに動かすように伝え、現場に急行した。
一家は子ガメを傷つけないよう細心の注意を払い、数時間かかってゴミをかき分けたところ、次々と卵から子ガメが孵化してきて、最終的に20匹の子ガメを見つけ海に戻したという。
3時間後に現場に到着したカーピタ氏はさらに30匹以上の子ガメが海にたどり着けないまま岩の間で死んでいたのを発見した。
写真:Shutterstock
(日刊サン 2021.2.12)
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