自動車部品の盗難増加
自動車の触媒コンバーターと言われる部分にはプラチナなどの希少メタルが含まれており、その金属に対する需要の高まりとともに、自動車からその金属を盗もうとする犯罪が増加している。
この触媒コンバーターの窃盗事件は、2020年12月1日から2021年1月末までの2カ月間で、オアフ島内主にカリヒとカポレイを中心に289件も起こっているのだ。
この急激な増加を受けて、触媒コンバーターの窃盗をより重い犯罪とし、売買に際して書類の作成を求める法案がハワイ州議会に提出されたとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
この法案を提出したジャクソン・サヤマ下院議員は、自動車の触媒コンバーターの窃盗に対する犯罪区分を設立して、単なる窃盗よりも重い犯罪とすること、触媒コンバーターを売ろうとする売り手側が氏名、住所、車両登録証、運転免許証などの情報を買い取ろうとする金属スクラップ業者側に示さなくては売買を成立させないようにすることを求めている。
この法案が成立した場合、もし売り手がこの情報を出さないのであれば、スクラップ業者は買取を拒否して警察に通報しなければならない事になり、これを怠った場合に業者は100ドルから2,000ドルまでの罰金刑となる。
2019年にはホンダのエレメントという車種が主なターゲットとなっていた。
なぜなら車高が高く車両下に設置されている触媒コンバーターをとるのに非常に便利だったからだが、今ではトヨタのカローラ、ホンダのオデッセイ、その他SUVにも被害が広がっているという。
触媒コンバーターを盗むのは簡単でほんの数分で可能で、40ドルから50ドルで転売できるが、盗まれて新しいコンバーターを買って取り付ける場合には1,200ドルから1,300ドルもかかるという。
(日刊サン 2021.2.4)
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