住宅補助プログラムに新たな問題
ハワイ州では、新型コロナウィルスで経済的に困窮し家賃や住宅ローンを支払えなくなってしまった人々への救済策として、家主やローン会社に対して州から直接お金を支払うという住宅補助プログラムを9月から行なっている。
開始から3カ月ですでに5,500万ドル分が承認され、4,500万ドルが支払われているが、一部の家主が家賃の受け取りを拒否するという事態が起きているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
その額はおよそ800万ドル分だというから驚きだ。
どうして家主は州が支払うという家賃を受け取らないのだろうか?
その理由について州の経済財政特別委員会のメンバーであるガビン・ソーントン氏が説明している。
「主な理由は、家主が賃貸業としての営業許可を得ていなくて、家賃収入に対する税金も支払っていないということがある。このプログラムを通して家賃を受け取れば、収入として計上する必要があり営業許可の問題にもなってくるために、家賃を受け取ろうとしない。すると借りている人の家賃はずっと未払いのまま残ってしまう。これが問題だ」
ソーントン氏は、このような場合には補助金を家主ではなく借りている人に支払われるようにルールを早急に変える必要があると述べている。
現在新型コロナの救済政策として、家賃の不払いによる退去を家主が求めることを禁止する緊急命令が出ているが、これは12月31日に失効することになっている。
来年1月からどのようになっていくのか心配の声が上がっている。
住宅補助プログラムの詳細についてはこちらから。
(日刊サン 2020.12.08)
シェアする