観光客のいないハワイ
ウミガメや太陽が海に落ちる夕焼けが美しいノースショアは観光客に大人気の場所だが、そこに住んでいる人々は交通渋滞に悩まされてきた。
ところが新型コロナで観光客がハワイに来なくなり、住民は静かな毎日を取り戻している。
クルーズさんも、観光客のいない静かな生活を楽しんでいる1人だとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ビーチにいるウミガメを一目見ようと観光客が車を止めるために、いつもならウォールマートに行くのに数時間もかかるが、今ではたった35分で行けるという。
新型コロナ以前、ハワイには1日に3万人の観光客が到着していたが、自己隔離が必須となってからは数千人にまで落ち込んだ。
事前検査プログラムが開始されたが、11月23日に到着した観光客はおよそ5,300人だという。
一方で、観光業に従事している住民たちにとっては複雑な心境だ。
観光客のいなくなったビーチでのんびりできるが、収入は観光客に頼っているからだ。
ホテルに働いていた従業員のほとんどは仕事を失い、健康保険も失っている。
ホテル従業員が加入する組合ではおよそ9,000人が仕事を失っており、観光が再開されてからもたった300人が仕事に復帰できただけだ。
ホテルで働くアイナさんは言う。
「仕事が必要だから観光客には来てほしい。けれど今はマスク着用や社会的距離などのルールを守ってほしい」
(日刊サン 2020.11.27)
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