流行りものの話
インターネットと流通の発達のおかげで、いつでも、そしてどこにいても世界中のありとあらゆるモノにアクセスできる世界となりました。ハワイに住んでいても、日本の食べ物や生活用品に困ることはまずないし、Amazonさえあればほとんど何でも取り寄せることができます。もちろん本体価格を上回るような送料がかかることもありますが。ドラマやアニメはNetflixやHuluで、本や雑誌はKindleはじめとする電子書籍で、ほぼリアルタイムで楽しむことができるようになりました。
今日本で大流行し、社会現象にもなった漫画・アニメ『鬼滅の刃』も、ここハワイではにわかに話題になりつつあります。私も遅ればせながら見てみようと、テレビの前に座ってみました。大正時代を舞台にした、レトロな空気の中で繰り広げられる、ファンタジーとアクションが織り交ぜられた作品に惹きつけられぱなし。手に汗握る怒涛の展開を、テレビにかじりついてハラハラドキドキしながら見守りました。
ところが、興奮冷めやらぬまま、日本在住の友人に『鬼滅の刃』を見たことを話すと、「え、まだ見てなかったの?」とそっけない返事。日本では今はアニメを終えて、劇場版が公開中。コロナ禍冷めやらぬ今でも、歴史的ヒットを更新し続けているのだとか。そこで初めて、SNSでつながっている日本在住の友人たちとの会話についていけないことに気づきました。これではいけない、と日本の流行をおさらいすることに。
つい先日発表されたユーキャン主催の新語・流行語大賞にノミネートされたのは『鬼滅の刃』をはじめとし、記録的売り上げとなったNintendoゲームソフト「あつまれどうぶつの森」略して「あつもり」、韓流アイドルグループ・NiziU、大人気お笑い芸人・ぺこぱの決め台詞「時を戻そう」などがずらり。そして「3密」「濃厚接触者」「Zoom映え」などコロナ、またコロナによってもたらされた変化に関わる言葉が多くを占めていました。大賞が発表されるのはまだ少し先ですが、コロナ一色だと思っていたこの一年も、よく考えれば様々なことがあったものです。
気がつけばもう11月も半ば。一年って、何故こんなにあっという間に過ぎていくのでしょう……と去年も全く同じことを言っていた気がします。残された2020年を少しでも有意義なものにするべく、今から2020年ヒットソング「香水」を聞きながら、「ステイホーム」に勤しみたいと思います。
CAN OF ALOHA No.42
金平 薫 (Kaoru Kanehira)
香川県出身、現在はハワイ某所にて武者修行中。 日々のあれこれを、ゆるりとお伝えできたら幸いです。美味しいものには目がありません。 なんでもない毎日は Instagram:kaoru_channel をご覧ください。