東京・大手町発
マスコミ系働き女子のひとりごと
4年ぶりの東京都知事選が、ひっそりと幕を閉じました。連日新型コロナ対策でテレビに登場する現職の小池知事が有利との下馬評でしたが、開票時刻と同時の午後8時ジャストに「当確」のニュース速報が流れる圧勝。梅雨の合間の雨が降ったり止んだりの1日で、投票率も55%と前回より約5%ダウン。小池知事は歴代2位の366万票を集めての当選でしたが、日本の首都であり、世界有数の大都市のリーダーを選ぶには少し寂しい感じもする選挙でした。
街頭演説もなく
「コロナ第2波」を警戒する中で迎えた今回の選挙は、ターミナル駅前など大勢の人が集まる定番の街頭演説はほぼ行われませんでした。元タレントの山本太郎氏ら一部候補者は新宿駅前などでマイク片手に訴えたようでしたが、事前告知はなく、極力外出を控えて生活する今、私は3週間の期間中一度も候補者に遭遇しませんでした。
オンライン選挙の実態は?
代わりに注目されたのがSNSなどを使った選挙活動。日本でも2013年から解禁されていたオンラインを本格的に駆使した選挙戦になる…との前評判でした。ところがいざ告示されても候補者本人が公約を訴える投稿やツィートを目にした記憶もなし。デジタルネイティブ世代ではないものの、40代半ばでFacebookやTwitterなどSNSは1日何度もチェックせずにはいられませんが、無料動画のYouTubeをあまり見ないせいか、オンライン選挙の熱は最後まであまり伝わってきませんでした。
地方からの選挙ボランティア
そもそも地方自治体の政治は、そこに住む有権者との距離の近さがカギかと思います。今回、熊本県副知事の経歴を看板にした候補者は東京出身で私と同学年。密かに期待しましたが、応援ボランティア50人はネット上で熊本から参加しているとか。デジタル選挙ならではの光景ですが、遠く離れた地から都民の声を吸い上げられるのか…と首を傾げたくなりました。
中学女子にも広がる小池人気
立候補には供託金300万円がかかるそうですが、目新しい「ホリエモン新党」からの候補者3人など、合計22人もの候補者が立った今回の選挙。待ったなしのコロナ対策を迫られる中、期間中1回も街頭演説をせず、連日感染防止の陣頭指揮を執り続けた小池知事が再選しました。
都内の女子中に通う娘のクラスでも「頑張ってくれている」と小池知事は大人気で、「お母さんみたいで安心する」とか。セミオーダーというカラフルなスーツを着こなし、毎日違う可愛らしい布マスク姿で奮闘し、時には五輪開催問題で国際オリンピック委員会(IOC)幹部とも渡り合う凛々しい知事に、東京都民が今後の4年を託したのは自然の流れかもしれません。
緊張感漂った投票所
そうそう今回は、投票日より早く不在者投票を近くの区民センターで済ませましたが「密を避ける」ため、10個のブースのうち半分はテープが貼られ使用禁止。スタッフもマスク&ゴム手袋着用で、使用する鉛筆もガッツリ消毒。いつもにもまして緊張感漂う投票所でした。
「WITHコロナ」の生活の中、静かに始まり静かに終わった都知事選挙。のちに振り返る歴史の中で、記憶に残るイベントになるのでしょうか。
(vol.24 東京・大手町発 マスコミ系働き女子のひとりごと)
竹下聖(たけしたひじり)
東京生まれ。大学卒業後、東京の某新聞社でスポーツ記者、広告営業として15年間勤務後、2012年〜2014年末まで約3年間ハワイに滞在。帰国後は2016年より、大手町のマスコミ系企業に勤務。趣味はヨガと銭湯巡り。夫と中学生の娘、トイプードルと都内在住。
(日刊サン 2020.7.10)




