感染に手洗いが有効な理由
新型コロナウィルス感染対策として、人々は食料品の表面を拭いたり、エレベーターボタンを直接触らないようにしたり、それぞれいろいろな工夫をしてきたが、汚染された表面からのリスクは本当はどうなのだという問いについて、米国疾病管理予防センター(CDC)が先週ニュースリリースを発表した。
その中で、CDCは、汚染された表面からの間接的な接触は新型コロナウィルスに感染する潜在的なリスクとしてあるということを明らかにしている。
「研究所のラボのデータによると、ウィルスか付着している表面に触れた後、口や鼻に触れることによってウィルスに感染する可能性があるが、これはウィルス拡散の主な原因ではない」
ドアノブに触るとコロナウィルスに感染するのかという問いに対して、理論的には答えはイエスであり、そのために頻繁に手を洗い、顔に触れないようにする必要がある。
これは新型コロナウィルスに限らず、インフルエンザやその他の呼吸疾患についても同様である。
ウィルスがプラスティックやステンレスなどの表面に付着した場合、最長3日間その表面に残存するが、ウィルスは表面に着地すると数時間のうちに崩壊し始める。
ハーバード大学医学部の感染症疫学のマーカス教授は「食料品や、郵便物などいろいろなものに付着することによってウィルスが広がっても、最後のステップは自分の手で目、鼻、口に触れることで感染する。だから手を洗うことが重要だ」と述べた。
コロンビア大学のワインツキー博士は、「誰かがくしゃみをするとその飛沫は6フィート以内にいる誰かの手の上に落ちることがある。手洗いは表面からの感染だけでなく、人からの感染にとっても有効だ」と述べた。
(日刊サン 2020.6.01)