バイデン政権の連邦補助金プログラムにより、ハワイの空港では今年、総額5億2070万ドル以上にのぼる5つの主要な滑走路建設プロジェクトを含む空港近代化プロジェクトが進行中であるとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
州運輸局(DOT)のフォード・フチガミ氏によると、ハワイの空港は自給自足と特別財源で運営されており、州の一般財源を受け取っていないため、連邦政府からの追加資金が利用できるようになったことは、「前進するという点で非常に大きな一歩となった」と述べた。
フチガミ氏によると、空港近代化プロジェクトは、絶滅の危機に瀕している海鳥に対する野外照明の影響を最小限に抑えることから、コナ唯一の滑走路を修復するといった安全に関することまで、多岐にわたるという。
州は1億3600万ドル(約200億円:147円/ドル換算)のホノルル滑走路8L拡幅フェーズ2を84%完了しており、現在、プロジェクトの完了に向けて取り組んでいる。このプロジェクトは、2つの連邦補助金1億1020万ドル以上によって支えられている。
また、今回の助成金のうち約2200万ドル(約32億円)は、ホノルル空港のウィキ・ウィキ・シャトル用ターミナル2道路のコンクリート剥落補修、旅客用歩道の拡張、ダイヤモンドヘッドコンコースの照明と電気システムの改良に充てられる。
さらに860万ドル(約12.6億円)がマウイ空港に支払われ、チケットロビー南端に新設される2階建ての運輸保安局(TSA)検査施設にかかる予想費用4930万ドル(約72.4億円)を相殺する。この施設には6つのTSA検査レーンが新設され、既存のサービス道路に架かる歩道橋が新検問施設とホールドルームAを結ぶこととなる。
空港近代化プロジェクトは、連邦からの助成金に加え、パンデミック後のハワイ観光の継続的な回復によって支えられている。フチガミ氏によると、空港収入はパンデミックの影響から完全に回復しており、昨年6月30日締め2023年度の営業収入総額は、主にレンタカー収入の増加により、2019年度の4億4100万ドルに対し、4億9000万ドル(約720億円)となっている。一方、免税売上高は、国際的なトラフィックレベルの低下とワイキキ事業の不足により、引き続き落ち込んでおり、DFSと話し合いを続けているという。
画像:stock.adobe.com / Alphaspirit
(日刊サン 2024.3.11)
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