ワイキキの象徴的なホテルのひとつであるトランプ・インターナショナル・ホテル・ワイキキが、先週、「カ・ライ・ワイキキ・ビーチ」に名称変更したが、この新名称に決まるまでには複雑な道のりがあったことをホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
昨年11月、オーナーのアイロンゲートとホテル運営パートナーのLXRホテルズ&リゾーツ(世界的に成長する高級ヒルトンブランド)は、ハワイの島々を創造した天空の父ワケアと大地の母パパハナウモクの神話を反映し、大地と空の永遠のつながりを形成する「ワケア・ワイキキ・ビーチ」というリブランディングを発表した。しかし、地域社会からの反発を受け、名称を再考することとなった。
カ・ライ・ワイキキ・ビーチのマネージング・ディレクターであるスコット・イングワーズ氏は、「ハワイアンネームの適用については意見が分かれ、文化盗用が懸念された。私たちの意図はハワイ文化を永続させることだったが、ネイティブハワイアンのコミュニティには、以前の方向性を支持しない人たちもいた」と語った。そこで、ホテルの建物が呼び起こす感覚にちなみ、平和的な落ち着きと静寂を意味する「カ・ライ (Kala’i)」という新名称に決まったという。
現在のザ・レイロー、オートグラフ・コレクションも、当初は「オキナ」という名称になる予定だった。ハワイ・ビジターズ・アンド・コンベンション・ビューロ(HVCB)のカイノア・デインズ氏は、「私自身と、ハワイの文化に携わるビジター業界の人たちがホテルに電話し、『オキナはベストなアイデアではないだろう』と伝えた。彼らはオキナを『休む』という意味だと思っていたようだが、『断ち切る』を意味するため、文脈が間違っていた」
カ・ライ・ワイキキ・ビーチは2025年初頭より、ブライアン・オサリバン(BOSスタジオ)率いる内装建築・デザイン改修工事がスタートする予定で、改修にはロビー、プールエリア、スパ、フィットネスセンター、レジデンス廊下、造園、レジデンス内装などが含まれるという。なお、工事中もホテル営業は継続される。
ワイオル・オーシャン・キュイジーヌとインヨー・カフェは改装され、以前BLTステーキ・ワイキキが使用していた場所は、ハワイ市場に初進出する国際的に評価の高いセレブリティ・シェフを迎えるために増築される。また、4つ目の飲食スペースであるロビーバーも追加される予定となっている。
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(日刊サン 2024.2.14)