小売業に携わる人々にとって厳しい時代だが、一部の小売業は、来るべき好景気への希望を胸に、新店舗のオープンに邁進しているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ウィンドワード・モールのメイシーズ、ミリラニ・マーケットプレイスのロングス・ドラッグス、ワイキキのアップルストアなど、過去12カ月の間に主要小売店が次々と閉店した。メイシーズはカウアイ島リフエのククイ・グローブ・センターも閉店すると発表している。
一方、ハワイでのビジネスコストは上昇の一途をたどっている。今年から最低賃金が上がったことも含め、全国規模の小売業者のような資金力を持たない、地元で経営されているハワイの小規模な企業や個人商店にとって、さらなる苦難をもたらしている。
世界的な総合不動産サービス会社「コリアーズ」の2023年第4四半期小売業レポートによると、オアフ島の空室率は前年同期の5.54%から約6%に上昇した。純減、つまり小売業者が撤退したスペースは約5万9000平方フィートだった。
しかし、コリアーズは、「小売業が直面する多くの課題にもかかわらず、かつては克服不可能と考えられていた小売市場の完全な回復は、現在では達成可能であると思われる」と述べている。その理由として、小売売上高が過去最高を記録したこと、小売部門に雇用が増えたこと、2023年の訪問者数の伸びを挙げ、「小売市場に楽観論が再び台頭してきた」という。
地元の起業家の中には、今もなおリスクを冒して店を構える人もいる。2日(金)、「クランブル・クッキーズ」のオアフ島2店目がアイナ・ハイナ・ショッピングセンターにグランドオープンした。同店ではパートタイムを中心に65人の従業員を雇用しており、クッキー生地のミキシングやボール入れ、レジ操作などのスタッフをさらに募集している。また、3店舗目の出店も計画中だという。
また、ココ・ネネ、カイアロハ・サプライなど、昨年ラハイナの大火災で店舗を失ったいくつかの小売業者も、マウイ島の他の場所やオアフ島に新しい店舗をオープンしている。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2024.2.7)