アメリカ運輸保安庁(TSA)は、空港の保安検査場で今年記録された記録をもとに、全国的に記録的なホリデー旅行シーズンになると予測しているが、ハワイの旅行関係者は、8月8日(火)のマウイ島の山火事以前からハワイ全体の観光は軟化しており、記録を更新することはないだろうと見ている。
ホノルル・スター・アドバタイザーの報道によると、TSAは、17日(金)から28日(火)までの12日間の感謝祭の旅行シーズン中に、全米の空港で3000万人の乗客を検査すると予想しているという。
TSAのデイビッド・ペコスキ長官は13日(月)の声明にて、今年のホリデーシーズンは過去最高の忙しさになると予想しており、2023年、TSAの歴史上最も忙しい旅行日のトップ10のうち、7日がすでに起こっていると発表。「予想される混雑に備え、航空会社や空港のパートナーと緊密に協力し、この多忙なホリデーシーズンに備えている。TSAプリチェック・レーンの待ち時間を10分以内、通常のスクリーニング・レーンの待ち時間を30分以内という基準を維持するために最善を尽くす」と語った。
一方、ハワイの観光では、今年のホリデーシーズンは軟調だとされているものの、旅行者の需要の改善と地元の旅行者の増加の組み合わせにより、州の空港はここ最近で最も混雑しているように感じられるかもしれない。そのため、ハワイを発着する旅行者は、利用する他の空港で、記録的な旅客数に対処している可能性があることに注意する必要がある。
ハワイ州ビジネス経済開発観光局(DBEDT)の統計によると、火災直後のマウイ島への訪問者は75%減少し、1日あたりの訪問者消費額は推定1300万ドルの損失となった。その後、旅行者は徐々に戻りつつあるが、マウイ島への到着者数が火災前の予測レベルに回復するのは2028年以降になると予想されている。
DBEDTが発表した9月の最新観光データによると、ハワイ諸島への訪問者数は約65万1286人で、2022年9月より7.4%減少した。また、9月のマウイ島への訪問者数は57%減の9万4221人だった。
しかし、ハワイの旅行業界によると、観光業はゆっくりとではあるが、改善し始めているようだ。「ハワイ・ホテル・アライアンス」のジェリー・ギブソン会長は、「今年の感謝祭は通常より旅行者数は若干少なく、昨年より数ポイント落ちている。しかし、オアフ島、ハワイ島、カウアイ島では、12月末のギリギリで持ち直しが起こっている。天文学的な数字にはならないが、持ち直しが見られることに喜んでいる」と語った。
ギブソン氏によると、ホリデーシーズンの宿泊料金は、一般的に他の季節よりも高くなるが、今年のホリデーシーズンのハワイ旅行を予約する人たちは、全体量が少ないため、ここ数年よりもお得になる可能性が高いという。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.11.14)