ハワイ大学(UH)は19日(火)、マウイ島ラハイナで起きた山火事被害からの復興支援のため、ラハイナルナ高校の3年生(シニア)全員に奨学金を提供すると発表した。
クラニハコイ高校のキャンパスで開催されたラハイナルナ高校の生徒総会に、UHのデイビッド・ラスナー学長が出席し、この発表が行なわれた。
ホノルル・スター・アドバタイザーの報道によると、この奨学金は、ハワイ大学の10カ所あるキャンパスの全てを対象とし、全日制および定時制の授業料、手数料、書籍、消耗品などの費用をカバーする。
8月7日(月)時点でラハイナルナ高校に在籍していた2024年度の高校3年生約190名は、現在どこに在籍しているかに関わらず、全員が対象となる。
UHによると、最初の約束は1年間で、その間、学生が通うキャンパスによって、大学の2年間または4年間をカバーする奨学金を延長するための資金を求めるという。
ラスナー学長は、ニュースリリースの中で、「ラハイナルナ高校のシニア(3年生)たちは、1年生の時にCOVID-19のパンデミックに直面し、そして今、彼らや彼らの家族は、家族や仲間、家、仕事、個人的な宝物を失うという想像を絶する困難に直面している。私たちは、このような学生やその家族に少なくとも1つでも明るい話題を提供し、より良い未来への道筋が見えるようにするために、奨学金の提供を拡大していく」と述べている。
このような奨学金の価値は、UHのウェブサイトに掲載されているUHの「出席費用」の計算に基づくと、年間約1万3536ドルにのぼる。UHマノア校のUH学部生の来年度の授業料は、2セメスターで1万1304ドルに据え置かれる。手数料は882ドル、書籍と消耗品は1350ドルと見積もられている。
なお、ラスナー学長は、19日(火)、10年以上務めたUH学長の職を2024年末に退くことを発表した。同学長は1977年からUHに勤務しており、現在69歳だが、数年前から70歳で学長の職を退任する意向だったという。
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