ハワイの医療従事者は、少なくとも2年間ハワイの患者を助けることを約束すれば、年間最大5万ドルものローン返済を受けることができるとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
このローン返済補助プログラムは、昨年の議会で承認されたもので、3000万ドルという歴史的な資金が投入される。これによりハワイ州は、州外に移ってしまった医療従事者をハワイに呼び戻し、人材を地元に留めるという大きな目標を掲げている。
ハワイでは、特に隣島やオアフ島の郊外で、推定4000人の医療従事者を必要としている。
ローンの返済金は労働者の銀行に直接送られる。しかし、ハワイ大学ジョン・A・バーンズ医学部(JABSOM)のケリー・ウィジー医師は、「このローン返済プログラムによって人々をここハワイに集めることはできても、ずっと留まらせることはできない」とし、住宅補助が重要であると語っている。
なお、2年間のコミットメントを果たさない場合、1カ月不足あたり5500ドルの負担という厳しい経済的ペナルティが科せられる。
州上院議員だったジョシュ・グリーン州知事は、ハワイで育った医療従事者を惹きつけ、維持するために、ローンを返済するというコンセプトを推し進めた。グリーン知事は、医師でもあるアメリカで唯一の現職知事だ。
グリーン知事はピッツバーグからハワイに移住し、ハワイでの医療キャリアを、ハワイ島のカウという田舎町で、国民保健サービス隊を通じて低所得者層の治療に携わることからスタートさせた。同知事は声明の中で、「私はこのローン返済プログラムや医療従事者不足を解決する他の方法について、州議会の同僚と一緒に働いていた時のことを思い返している」と述べた。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.9.18)