米国地質調査所ハワイ火山観測所(USGS)は、ハレマウマウ火口内で起こっていたキラウエア火山の噴火が16日(土)に終了したと発表した。
ホノルル・スター・アドバタイザーの報道によると、USGAは16日(土)の朝、溶岩が噴出孔の北側の池のような領域に制限され、午前11時15分に停止、その後、正午頃までに停滞したため、火口内を流れる活発な溶岩はないと報告したという。
ハワイ火山観測所(HVO)は、地上の危険に対する火山警戒レベルを「注意(watch)」から「勧告(advisory)」に、航空カラーコードをオレンジから黄色に引き下げた。二酸化硫黄の排出量は、16日(土)には800トンの割合で測定された噴火前のレベル近くまで低下している。
今回の噴火は10日(日)に始まり、ハワイ火山国立公園への訪問は一時的に盛り上がりを見せていた。ハワイ火山国立公園の広報担当者ジェシカ・フェラケーン氏によると、先週の噴火では、地元住民を含む少なくとも1日あたり5000人以上の訪問者があったという。同氏は、噴火のたびに来園者が急増するとし、「10日(日)に始まった噴火も例外ではない。ハワイ火山国立公園職員とボランティアは、安全を最優先に、押し寄せる訪問者に対応するため、特別な時間を割いて働いている」と語った。
「KV&アソシエイツ、ホスピタリティ・コンサルティング」の代表、キース・ヴィエイラ氏によると、噴火について知りたい、訪れても安全かどうか知りたいという旅行者からの電話が増えたという。「人々が関心を示すのは良いことで、その一部は予約につながるかもしれない。しかし、噴火活動を売り込むための計画がなければ、マウイ島の山火事、モロッコ、その他現在進行中のあらゆるノイズの中に埋もれてしまう」と同氏は語った。
火山噴火が観光を刺激することもあれば、低迷を招くこともある。国立公園局の新しい報告書によると、2022年を通して噴火が止まったり始まったりしたことで、ハワイ火山国立公園には160万人が訪れ、公園周辺の地域で1億4900万ドルを消費した。この訪問者増加は、総合して1億9500万ドルの経済効果を生み、地元で1500の雇用を支えたという。
しかし、一方で、2018年のキラウエア火山の噴火は、破壊的な被害をもたらしただけでなく、2001年9月11日以来見られなかったようなハワイ島への旅行者の減少を引き起こした。逃げ惑う住民、燃え盛る家屋、溶岩爆弾の映像がニュースを賑わせ、大気の質への懸念を表明する報道もあった。ハワイ郡市民防衛局は、プナ下部地域のすべてのバケーションレンタルに営業停止を命じ、旅行者は代替の宿泊施設を探さざるを得なくなった。またこの噴火により、火山国立公園も一時閉鎖された。
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