ホノルル市議会は、スーパーマーケットのショッピングカートを店舗から不正に持ち出し、市道や公園、歩道などの公共の場で使用した場合に罰金や懲役を科す法案を検討している。
ホノルル・スター・アドバタイザーの報道によると、これはカルビン・セイ議員が8月28日(月)に提出した法案49で、公共敷地内でショッピングカートを不法に使用し有罪判決を受けた場合、500ドルの罰金または30日以下の懲役を科すという内容になっている。
6日(水)に行われた第一読会では、「いかなる者も公共の場所でショッピングカートを使用すること、置くこと、放置すること、またはその他のいかなる方法でもショッピングカートを設置すること」を禁止するこの法案について、全会一致で可決した。
しかし、住民の中にはこの法案に反対する者もいる。ショッピングカートを店舗外で利用するのはホームレスが多く、法案49はホームレスをターゲットにしていると主張する声も上がっている。
セイ氏は、ホノルル・スター・アドバタイザーへのEメールにて、「この法案は、ホームレスや特定の個人ではなく、違法な行為や活動をターゲットにしている」とし、公共スペースの安全性を向上させるためのものだと語った。
地元メディアの報道によると、ショッピングカート1台につき150ドルから250ドルほどのコストがかかるという。セイ氏は、複数のカートを持ち歩いている場合もあるとし、「もし誰かが150ドルから500ドル相当の盗品を持って歩いているのを見かけたら、法執行機関がそれを取り締まるべきだ」と語った。
なお、ハワイ州にはすでに、ショッピングカートを店外に持ち出すことを違法とする法律(ハワイ州改正法令633-16)がある。今回検討されている法案49は、この現行法をサポートするもので、歩道や公園を含む公共スペースでショッピングカートが利用されたり設置・放置されるのを防ぎ、住民が公共スペースで安全に横断・レクリエーションすることに焦点が当てられている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.9.11)