ハリケーンによる強風は8日(火)、西マウイに大火災を引き起こしたが、オアフ島でも強風によるさまざまな被害が相次いだ。その中でも大きなもののひとつが、モアナルアガーデンにある樹齢100年以上の巨木を倒したことだとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
モアナルアガーデンには、「日立の木」と呼ばれる有名なモンキーポッドの木をはじめ、樹齢100年を超える巨大な樹木が多く存在する。同公園のオーナーであるJPデイモン氏によると、強風で倒れたのは樹齢110年以上のモンキーポッドだという。
同氏によると、9日(水)午前3時頃、木が倒れる音が聞こえたという報告があり、「フリーウェイで何か大きな衝突事故があったような、爆弾が落ちたような音だった。そして午前6時頃、スタッフが見回りの際に、このような状態になっているのを発見した」という。
倒れたモンキーポッドは、2本の樹が双子のように一緒に生えていた。デイモン氏は、「悲劇だ。荘厳な木で、実は双子なんだ。2本が並んで生えていたから、バランスが悪く、倒れやすかったのだろう。しかし、110年間も一緒にいて、今は新しい未来を見つけようとしている」と語る。
このモンキーポッドの樹は、家具や文化的な用途など、新しい何かに生まれ変わるために使われるという。デイモン氏は、「モアナルアの中学や高校と協力して、工作に活用するなどの方法を取りたいと考えている。また、この土地はもともとカメハメハが所有していたので、カメハメハ・スクールと協力して、この樹を有意義に活用していきたいと思っている」と語る。
樹齢100年の木から作られるものは、樹齢と同じだけ長持ちすると言われている。この素晴らしい木を、倒れたからといって無駄にすべきではなく、木工製品に加工して新たな息吹を与えることができるとデイモン氏は期待している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.8.28)