テネシー州の動物園にいる斑点模様のないキリンは、見た目は地味かもしれないが、間違いなく普通ではない。AP通信の報道によると、テネシー州北東部の田舎町ライムストーンにある家族経営のブライツ動物園で、7月31日(月)にメスのアミメキリンが生まれた。しかし、このキリンには斑点模様がなく、全身が茶色の毛に覆われているという。
同動物園のオーナーの一人であるデビッド・ブライト氏は、この茶色一色のキリンは珍しいと言う。研究によると、1972年に東京で模様のないキリンが生まれ、それ以前にも2頭見つかっている。斑点は野生のキリンにとってカモフラージュの役割を果たしている。
まだ名前を付けられていないキリンの赤ちゃんは健康で、母親とともに103エーカーの動物園に展示されている。
同動物園は、キリンの保護活動を助けるために、この赤ちゃんキリンのことをフェイスブックページに投稿するという異例の措置をとった。ブライト氏は、「私たちは通常、動物園の赤ちゃんについて投稿することはないが、このようなユニークな状況であるため、多くの注目が集まり、『野生のキリンを助けるにはどうしたらいいか』という正しい方向性を人々に示すことができると考えた」と語る。
キリン保護財団によると、野生の動物の数はここ数十年で減少しており、1980年代にはアフリカに約15万5000頭のキリンがいたのに対し、現在は約11万7000頭になっているという。
ブライツ動物園では、一般市民からキリンの名前を公募するとともに、保護活動への寄付の検討を呼びかけている。フェイスブックの投稿には、「私たちは、未来の世代が将来この素晴らしい動物たちを見る機会を得られるようにしたいのだ」と書かれている。
キリンの赤ちゃんの名前には、ユニークを意味する「キペキー」、珍しいを意味する「フィラリ」、最も美しいを意味する「シャキリ」、素晴らしい美しさを意味する「ジャメラ」などが提案されている。投票は9月4日(月)に集計され、新しい名前が発表される。
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写真:Shutterstock
(日刊サン 2023.8.23)