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【ハワイニュース】マウイ緊急事態管理局長、サイレンを鳴らさなかったことを弁明

マウイ緊急事態管理局のハーマン・アンダヤ長官は、16日(水)、ワイルクで開かれた記者会見にて、ラハイナの町を襲った大火災について、住民に警告するためのサイレンを鳴らさなかった決定を擁護したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。

記者会見で質問に答えたアンダヤ長官は、サイレンを鳴らさなかったことを後悔していないと述べた。なぜならハワイではサイレンは主に津波に使われるものであり、山火事や野火に使われるものではなく、サイレンが鳴ったら住民は高台に避難するように訓練されているからだとし、「もしあの夜サイレンを鳴らしていたら、人々はマウカ(山側)に行ってしまっただろう。今回でいえば、それは火の中に飛び込むことを意味した」と語った。

この100年間でアメリカで起きた最悪の火災から8日が経過した16日(水)の時点で、死者数は111人にのぼっている。ラハイナの焼失面積の38%しか捜索されていないため、この数字は今後も増え続けるだろうと当局は警告している。

また16日(水)、ホワイトハウスは、ジョー・バイデン大統領とジル・バイデン大統領夫人が21日(月)にマウイ島を訪れ、被害状況を視察する予定であることを発表した。大統領はマウイ島に滞在中、ファーストレスポンダー(救急隊員、消防隊員、警察官など)や被災者、連邦政府、州政府、地方政府関係者と面会する予定となっている。

ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官によると、大統領は米国連邦緊急事態管理庁(FEMA)のディアン・クリスウェル長官、ハワイ州上院議員のメイジー・ヒロノ氏およびブライアン・ブロンズ氏、ハワイ州知事のジョシュ・グリーン医師と連絡を取り合っているという。知事は、「捜索と復旧作業が来週初めには大統領訪問が可能な段階になる見込みだ」と助言したという。

8日(火)の災害発生以来、郡、州、連邦政府当局者がマウイ島で開催している定例記者会見に初めて出席したアンダヤ長官は16日(水)、サイレンを鳴らさないという決定をめぐり、記者たちから矢継ぎ早に質問を受けた。

マウイ郡の屋外警報サイレン・テスト・ウェブサイトによると、州の警報ネットワークは、全災害用屋外警報サイレンシステム(All-Hazard Statewide Outdoor Warning Siren System)と呼ばれ、「世界最大の統合された公共安全屋外サイレン警報システム」と説明されている。ハワイ緊急事態管理局のウェブページにも、山火事に関する同じ記述がある。

アンダヤ長官はサイレンシステムを「使えるツール」と呼んだ。しかし、マウイ島や州内の他の管轄区域では使用されていない。今回のケースでは、テキストメッセージやラジオ、テレビを通じて市民に注意を喚起するという決定が下されたという。

サイレンは主に津波に使われるもので、海岸線に多く設置されている。アンダヤ長官は、火災が広がっているラハイナのマウカ側にはサイレンがなかったことを指摘し、「たとえサイレンを鳴らしても、山側やマウカにいる人々を救うことはできなかっただろう」と述べた。また、ラハイナでは一日中停電が続いていたが、多くの人はエアコンをつけて室内にいたため、特に突風が吹き荒れる外ではサイレンを聞くことはできなかっただろうと付け加えている。

グリーン知事は、州司法長官のアン・ロペス氏に監督を命じた「包括的な見直し」の一環として、サイレンの問題も検討すると述べた。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.8.17)

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