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【ハワイニュース】ラハイナの火災による死者53人、1000棟以上に被害

マウイ郡は10日(木)の夜、ラハイナで発生した大規模火災による死者2名を確認し、死者数は合計55人となったとハワイ・ニュース・ナウが報じている。

また同日には、ジョシュ・グリーン州知事が歴史的なラハイナの街の惨状を視察した。記者団に対し知事は1000棟以上の建物が焼損したと推定されるとし、「ラハイナが消え去った」と述べた。

「胸が張り裂けそうな一日だ。間違いなく、私たちが見たものは壊滅的なものだ」

同氏はまた、「ラハイナの破壊の全容を見れば、衝撃を受けるだろう。まるで爆弾が炸裂して火がついたようだ。事実上、すべての建物を再建しなければならない。マウイ島が自分たちのイメージで、自分たちの価値観で作る新しいラハイナになるだろう」と付け加え、ホテル経営者や住宅所有者に対し、家を失った何千人もの住民の受け入れを検討するよう呼びかけた。

対応作業が続けられるなか、当局は、風にあおられた炎があっという間にラハイナに広がり、わずか数分しか逃げる時間がなく、多くの人が水に飛び込むことを余儀なくされたことがわかっていることから、死者数はさらに増える可能性があると警告した。

ラハイナでは、地上でも恐ろしい光景が目撃されている。「ホエラーズ・ロッカー」のオーナーであるティファニー・キダー・ウィン氏は、フロント・ストリートに焼け焦げた車が並び、そのうち数台の車内には焼死体があるという。「彼らは逃げようとしたが、渋滞に巻き込まれ、フロント・ストリートから出ることができなかったようだ」

連邦緊急事態管理庁(FEMA)の担当者は、マウイ島のファースト・レスポンダー(救急隊員、消防隊員、警察官など)が家屋や車を捜索する厳しい作業を続けるなか、さらに死体捜索犬やその他の資源が投入されるだろうと述べた。

マウイ警察(MPD)は10日(木)の時点で、安全上の問題があるだけでなく、病原体の懸念もあるため、ラハイナへの立ち入りを禁止している。MPDはソーシャルメディアに投稿した声明の中で、「この困難な時期、潜在的な安全上のリスクを軽減するために、地域社会の協力に感謝する」と述べ、住民の立ち入りを許可する手続きは、後日発表されるとした。

死亡に加えて、数十人が負傷し、なかには重体者も出ている。何千人もの住民がマウイ島に点在する6つの緊急避難所で過ごしたり、家族のところに身を寄せたり、車中で過ごすのを余儀なくされている。生きているだけで幸せだと話す人も少なくはないが、人々は被害の大きさにショックを受け、精神的にも疲弊している。

マウイ郡のリチャード・ビッセン市長は、グリーン知事との記者会見で住民の結集を図るとともに、人々が最終的に戻ることが許可される街の様子を明確に描写した。「すべてが消え去った。何もないのだ」

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.8.11)

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