- ホームページ
- My Destination
- 【My Destination】第3章 「再挑戦」ハワイ Part 2
【My Destination】第3章 「再挑戦」ハワイ Part 2
(前回まで)「世界をまたにかけて働く」ことを幼少からの夢としていた私は、意と反して損害保険会社に入社。順風満帆な生活も束の間、会社が経営破たん。その後の人生を切り開くため渡米しMBAを取得。メガバンク勤務を経て、新たなキャリア形成のため、渋谷にあるベンチャー企業の門を叩く。それから7年が経過して「幼少からの夢」を追いかけることを決意。2013年4月下旬、遂に理想とするグローバル企業から内定通知が届いた。
2013年5月16日午前。ホノルル国際空港に到着した私は、入国審査の列に並んでいた。入国審査のプロセスは何回経験しても毎度緊張する。愛想の悪そうなオフィサーだったが、私のパスポートをパラパラとめくると、“WelcomeBack”と言いながら笑顔で入国スタンプを押してくれた。
約2週間のロングステイであり、クヒオ通りからアラワイ運河側に少し入ったところにある落ち着いた雰囲気のこぢんまりとしたホテルを常宿とした。まだチェックインには時間があったので、フロントに荷物を預けワイキキの散策に出掛けた。前回ハワイを訪れたのは2年半前。今回お世話になる語学学校やサーフショップなどの場所を確認すると共に、過去の訪問で気に入ったレストランやショップなどがまだ存在していることを確認してホテルに戻った。
チェックインし、リザーブしていた部屋に向かう。この部屋にはキッチンが付いていて自炊に必要な食器類とダイニングテーブルなどが備え付けられていた。部屋の奥には大きなガラス扉があり、それをスライドさせるとホテルの内庭に出れる。早速荷を解き、内庭に出たところにあるラナイのシートに腰掛け、散策の途中で購入したローカルビールの栓を開けた。旅の疲れと共に、今までのことが思い返された。
経営企画マンとしてのキャリアを積むため7年半前にメガバンクを飛び出し、渋谷にあるベンチャー企業に飛び込んだ。そのキャリアチェンジのために、年収は半減するというリスクも甘んじて吞んだ。色々と語り尽くせないほどの経験を積ませてもらい、経営企画マンとしてのスキルも、入社時の期待値にお釣りが来るくらいの水準まで高めることが出来た。大変なことも多かったが、今となれば、全てが大成功のキャリアチェンジであった。
なお、このラナイは非常に心地よく、心穏やかに色々な考えなどを整理することが出来たことから、毎日、サーフィンの後やディナーの後にはここで様々なことに思いを巡らせた。次のステージへの準備の前に、今まで行ってきたことの“棚卸”が必要だった。その作業には最適の空間となった。
(次回につづく)
No. 240 第3章 「再挑戦」
Masa Kokubo
1995年中央大学法学部卒。損害保険会社勤務後、アイオワ州の大学院にてMBAを取得。その後、メガバンク、IT企業を経て、現在はグローバル企業にて世界を相手に奮戦中。趣味はサーフィンとラクロス。米国生活は通算7年。
シェアする