17日(月)朝、ハワイ島とその周辺海域に熱帯性暴風雨注意報(tropical storm watch)が発令された。これにより、カルビンが2023年ハリケーンシーズン最初の熱帯低気圧となったとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
この注意報は、今後36時間から48時間以内に熱帯性暴風雨の可能性があることを意味する。また、国立気象局(NWS)は、18日(火)の夕方から19日(水)の午後にかけて、マウイ郡とハワイ島に洪水警報を発令した。
17日(月)午前5時前に発表されたオアフ島の中部太平洋ハリケーンセンター(CPHC)の情報によると、カルビンは最大風速50マイル(約80キロ)で、ヒロの東約920マイル(約1480キロ)、ホノルルの東南東1120マイル(約1802キロ)に位置し、時速18マイル(約29キロ)で西に進んでいる。この動きは今後数日間続くと予想されている。熱帯低気圧の風は中心から105マイル(約169キロ)まで広がっている。
最新の5日間の進路によると、カルビンは19日(水)の早朝に最大風速40マイル(約64キロ)でハワイ島のすぐ南を通過するか、近くを移動すると予想されており、翌20日には弱まった熱帯低気圧として他の島の南を通過すると見られている。
予報によると、18日(火)の夜から20日(木)にかけて、ハワイ島の風上地域では4〜7インチ(約10〜18センチ)、その他の地域では1〜4インチ(約2.5〜10センチ)の降雨が予想されており、これにより局地的な鉄砲水や土砂崩れが発生する可能性がある。
また、18日(火)の夕方から19日(水)の午後にかけて、マウイ島とハワイ島の全域に大雨が降ると見られている。過度の降雨により、とくに東部・南東部の急斜面では洪水や地滑りが発生する可能性がある。さらに、カルビンによって発生した波のうねりは、今後2〜3日の間に主要な島々に到達し、生命を脅かす波浪を引き起こすと予想されている。
一般市民への注意は以下のとおり。
● 18日(火)の夜から19日(水)にかけて急速に波が高くなり、ほとんどのウィンドワード海岸では波の高さが勧告レベル、東部の海岸では警報レベル(15フィート・約4.6メートル以上)に達する。
●ハワイ島の一部では18日(火)の夕方から局地的に強風が吹き始め、カルビンが西に進むにつれて北向きの風は北東や東向きに変っていく。
なお、小さな島々では主に北東の風が吹き、19日(水)にかけて最も強くなる。熱帯低気圧の中心から離れた山間部でも局地的に風が強まる可能性があるとされている。
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