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【世界のこぼれ話】モンサンミッシェル、建設から1000年 フランス

フランスのシンボル、モンサンミッシェルの建設から(最初の石が敷かれてから)1000年が経過した。ユネスコの世界遺産に登録され、ノルマンディー観光の中心的存在であるこの修道院では、今年11月まで、展示やダンスショー、コンサートなどで千年の歴史を祝っているとフォックス・ニュースが伝えている。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、5日(月)にこの地を訪れ、気候変動のような世界的かつ存亡に関わる課題に対して、フランス人に「さらに自分を押し上げる」よう呼びかける演説を行い、時を超えて強く立ち続け、レジリエンス(しなやかな強さ)とレジスタンス(反体制運動)という「フランスの精神」を体現している修道院を引き合いに出した。これは、可決された年金改革法に対する抗議デモの前日に行われた、ベールに包まれた比喩であった。

1983年のフランソワ・ミッテラン元大統領以来、フランスの指導者たちは、政治的メッセージを発信するために、この象徴的な場所に集まってきた。2007年には、ニコラ・サルコジ元大統領が大統領選の演説をここで行ったこともある。

マクロン大統領顧問は今回の訪問について、「城壁と山の永遠性」が、同じ地域で今週記念式典が行われているD-デイ(ノルマンディ上陸作戦)の「レジスタンスとレジリエンスの概念」を伝えているようだと述べた。

マクロン大統領はまた、復元された聖ミカエル像を含む30点の品々を通して、ロマネスク様式の修道院の歴史をたどる新しい展示も見学した。

大天使ミカエルは708年に現れ、近くのアヴランシュの司教に、この岩場に教会を建てるように指示したという伝説がある。2年の歳月をかけて作られたこの展示は、先月オープンしたばかりで、満潮時には狭い土手道だけで本土と結ばれていた岩の島に、建築の宝石と呼ばれる教会を建てるまでの複雑なプロセスを紹介している。

花崗岩の先端に4つのクリプトが建設され、頂上に教会が建設された。展示では、966年に建てられた当初の建物が、巡礼者にとっては手狭になり、建築家たちを駆り立てて、今日まで続く11世紀の大修道院が作られたことが説明されている。

フランスでは、15年間で3200万ユーロ(3400万ドル)以上を費やしてこの建物の修復が行われており、完成間近となっている。また、当局は近年、大量観光の影響から記念碑の周辺環境を保護しようと努めている。

パリ以外のフランスで最も人気のある観光地の1つであるモンサンミッシェルには、昨年280万人が訪れ、うち130万人が修道院を訪れている。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.6.7)

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