ハワイ在住の男性が、ワイオミング州イエローストーン国立公園でバイソンの子どもを助けたことから、この仔牛を殺すことになったとする罪状を認め、罰金が科せられたとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
この男性は5月20日(火)に同公園を訪れた際、バイソンの群れが敷地内のラマー川を渡る中で母親とはぐれ、もがき苦しんでいる生まれたばかりのバイソンの仔牛を発見。仔牛に近づき、川から近くの車道に押し上げた。
幼い野生動物に対する人間の干渉は、親や群れがその個体を敬遠する原因になる場合がある。パークレンジャーが仔牛を群れに引き入れようと何度も試みたが、うまくいかず、その後、この仔牛が道路で他の人間や車に近づいたため、公園スタッフによって安楽死の処置が取られた。
公園当局は、調査の結果から、この男性が悪意を持って行動したことを示すものはなかったと発表している。しかし、同公園の規則では、来園者と動物の安全のため、バイソン、エルク、鹿を含むほとんどの野生動物から少なくとも25ヤード(約23メートル)、クマやオオカミからは100ヤード(約91メートル)離れている必要があるとされている。
この男性は、ワイオミング州の連邦判事により、意図的に野生動物を妨害した罪で、500ドルの罰金とイエローストーン・フォーエバー野生動物保護基金への500ドルの支払いが命じられた。
同様の事件は過去にも起きており、2016年にカナダの男性とその息子が、生まれたばかりのバイソンの仔牛が親から捨てられ、自分たちの助けがなければ死んでしまうと考え、SUVに乗せたことがあった。この男性は有罪を認め、235ドルの罰金と同公園の野生動物保護基金に500ドルの支払いを命じられた。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.1)