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【ちょっと役立つ 日本の新製品】読書をしながら、摘みたてのイチゴを
コロナ禍での外食自粛や食品価格の高騰で、自宅のベランダなどで野菜栽培を始めた方も多いようです。最近は色々な野菜が割と簡単に栽培できるように種苗、土や肥料、水やり設備、説明書などが充実しており、新鮮な野菜を自前で育てて食することを楽しむことができます。野菜だけではなく果物も同様に、季節ごとに、楽しみながら栽培することも増えているようです。
大型のホームセンターには必要なものはほぼ揃っていますので、大変便利になったものです。さて、一般家庭だけでなく、店舗でも果物や野菜を自家栽培し、食材として利用したり、商品として販売するという動きが出ています。場合によっては、お客さんに収穫のミニ体験をしてもらうことをセールスポイントとしているケースも出て来ています。そこで出現したのが、「植物栽培設備」のミニチュア版という製品です。
最初の例が、日清紡と日販が連携して始めた「植物工場」というものです。事業そのものは「City Farming」と呼ばれて、書店などの商業施設に、新鮮なイチゴが収穫できる小型設備を提供するのです。実証実験として「文喫:六本木店」に置かれました。季節を問わず栽培でき、フレッシュなイチゴを店内で味わうことができます。「文喫」というのは「本と出会うための本屋」で、入場料を取る本屋で、コーヒーや煎茶がおかわり自由で飲めます。実証実験中は午後3時からの1時間、先着50名様。イチゴを1カップ分を無料で楽しめます。メニューは、イチゴをトッピングとして利用したものが用意されるとか。
写真はプロトタイプのいちご栽培機で、ショーケースになっており、小さな空間に導入できます。100ボルトの電源があればよく、季節・天候・場所に左右されず、屋内でのイチゴ栽培ができます。イチゴが育つ様子を観察し、収穫ができます。そして、店舗などでも摘みたてのイチゴを食することができるのです。
栽培設備は月額10万円で貸し出しているそうで、その後の販売価格は不明です。ちなみに、イチゴの品種は「とちおとめ」だそうです。
画像:日販社のウエブサイトより
No.339
となりのおじさん
在米35年。生活に密着した科学技術の最新応用に興味を持つ。コラムへのコメントは、 [email protected]まで
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