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【ハワイニュース】ホームレスを本土に戻す費用をハワイ州が負担

ハワイ州は、ホームレスの人々をアメリカ本土に送り返すのに際し、現地で受け入れる人がいる限り、帰路の航空運賃を州が負担することになったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。

ハワイでは、以前から、本土の市郡や州政府がホームレスをハワイに送り込んでいるという噂が語り継がれてきた。今回の、ハワイ州が支援する、ホームレスを本土に送り返す運賃10万ドルを今後2会計年度にわたってそれぞれ提供する計画は、そうした都市伝説を裏付けるものとなった。

この資金は、下院法案(HB1366の最新版で提供される。「帰宅パイロットプログラム」と呼ばれるこの計画は、これまでハワイ宿泊観光協会がヒューマン・サービス研究所(IHS)と協力してホームレスを本土に戻してきた活動に続くものとなる。IHSは、ハワイ最大のホームレス保護施設であるカウアイ・エコノミック・オポチュニティとマウイ・ファミリー・ライフ・センターを運営している。

ジョン・ミズノ州議員(カメハメハ・ハイツ・カリヒ・バレー地区)は、50人以上のホームレスとその家族を本土に帰すために、私費で航空運賃を支払っている。同議員はニューヨーク当局に対し、何の支援もなくホームレスをハワイに捨てていると避難した。一方、今回ハワイ州が行う計画は、本土の家族や友人などのサポートネットワークに依存しているため、うまくいくだろうと期待を見せ、「ニューヨークは失敗したが、ハワイはそうはならない。私たちには青写真がある。家族と再会させるのだから、成功するはずだ」と述べた。

この3年間の試験的プログラムに対する州からの新たな資金提供は、ホームレスの減少に向けた取り組みの一部に過ぎない。今議会では、2024会計年度に1500万ドル、2025会計年度に3300万ドルの資金提供を行い、州内に20以上の小型住宅のカウハレ村を建設し、ホームレスの人たちが社会サービスの助けを受けながら永住できるようにする計画も含まれている。

1月に行われたポイント・イン・タイム・カウント(ホームレス人数調査)によると、今年、近隣の島々のホームレスの数は、マウイ島の5%減を含め、全体で9%増加した。3つの郡全体では173人増え、2022年の2022人から2195人になった。

オアフ島の2023年のポイント・イン・タイム・カウントのデータは、5月下旬に発表される予定となっている。なお、2022年は、オアフ島全体で3951人のホームレスが記録された。

HB1366によると、「帰宅パイロットプログラム」の参加者は任意であり、「非営利団体、営利団体、財団」を含むことを目的としている。このプログラムは州福祉局が運営し、ホームレスの人々に適切なIDの取得、空港までの交通手段、「十分な個人衛生の確保」を支援することが求められている。

法案によると、ハワイにいるホームレスのうち、「仮釈放中、保護観察中、裁判所の審問や判決を待っている」者は、ハワイを離れるのに裁判所の承認が必要であるとしている。

さらに、法案の最新版では、「帰宅パイロットプログラムは、地元の航空会社、クルーズライン、チャーター会社、ホームレスプログラム、旅行会社、旅行業界の参加を積極的に求め、パイロットプログラムを調整・実施する」と記されている。

IHSエグゼクティブディレクターのカニー・ミッチェル氏によると、もっと物価の安いの都市に帰りたいと考えている人はたくさんいるという。

「このプログラムに専任のスタッフがいて、一貫した資金があれば、真剣な参加候補者を特定し、彼らのサポートネットワークに接続し、人々を迅速に家に戻す手助けをすることが可能になる。そうすれば、給付金や医療費の節約につながるだろう」

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.5.2)

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