日本の観光市場はパンデミックから回復していないにもかかわらず、ワイキキは依然として旅行者で賑わっており、今夏の旅行シーズンには需要の逼迫(ひっぱく)と価格上昇の可能性を匂わせている。航空会社は、人員不足、滑走路の改築、サプライチェーンの問題などに直面し、状況をさらに複雑にしているとKHON2が伝えている。
ハワイアン航空の社長兼CEOであるピーター・イングラム氏は、ダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル空港)の滑走路問題が及ぼす影響について、25日(火)に行われた同航空の第1四半期決算説明会で説明した。昨年10月以降、ホノルル空港は主要到着滑走路を使用できない状態で運営されている。このプロジェクトは遅れが出ているものの、現在のところ5月末までに完了する予定となっている。
また、ハワイアン航空では、エンジン供給の問題により、5機の飛行機を稼働できない事態に陥っている。また、スタッフやパイロット不足も、同航空を悩ませ続けているという。
ハワイ大学マノア校シドラー・カレッジ・オブ・ビジネスのジェリー・アグルサ教授は、「パイロットが足りないということは、航空便数の不足を意味し、その結果、飛行機が満席になる」と述べている。
アグルサ教授は、アジア発着便が急増し、彼が「ダブルプレミアム」と呼ぶ価格設定が行われると予測している。
「(アジア諸国では)パンデミックが明けようとしており、それによる大きな波が訪れようとしている。現在ハワイではまだ国際的なマーケットが回復していないが、ワイキキはどこも満員で人々であふれている。そのため、この夏はさらに大盛況になるだろう」
夏休みをまだ予約していない人たちに、アグルサ教授は需要の少ない場所を検討するようアドバイスしている。「往路に関してはさほど問題ではないが、航空会社が増便しない限り、復路(の航空券の入手)は少し厳しくなるだろう」
なお、隣島へのフライトは、より手頃になる可能性があり、特に友人や家族と一緒に過ごす人たちには良い選択肢となりそうだ。ハワイアン航空は、サウスウエストの隣島間の39ドル航空券に対抗して、自社の39ドル航空券または他のキャンペーンを行うことを発表している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.26)